ホテイアオイ (青黒) (ページ22)

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you side

コワレモノかのように私を抱きしめるしょっぴー。

私にも伝わるくらいにドキドキと
心臓の音を立てている。

『しょっぴー、』

渡「ん？」

『私、浮気されたの、前の男に』

渡「うん、」

何故か分からないけど、しょっぴーに
前の男の話をした。

正直、まだ引きずっていていること。

また同じことをされるという恐怖感が
芽生えること。

しょっぴーが言うように、みんながみんな
そういう人じゃないことはわかってる。

けど、脳内をフラッシュバックするのは
あのとき家に帰った時に聞こえた声。

渡「そいつ、最低だな、」

『…そっから怖くて、恋愛できない、したくても恐怖感が襲ってくる、』

渡「今すぐさ、信用してとは言わないけどさ、」

"俺のこと、信じてみてよ" という言葉。

身体はまだ抱きしめられたまま、
髪をそっと優しく撫でるしょっぴー。

その優しさに、甘えてみようかな、って
少しだけ思った。

『うん、』

渡「えっ！？うんって言った！？」

『ふふ、言った』

渡「うわぁ～…やば、嬉しい、」

と一度離れた身体がまた、くっついた。

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