ホテイアオイ (青黒) (ページ3)

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深「どうも、深澤辰哉です、よろしくね？」

渡「渡辺翔太です、よろしく」

そんな自己紹介から始まった飲み会。

深澤さんと渡辺さんは、暗い髪にゆるっとした
パーマがかかっていて耳にはフープピアス。

パーカーに細めのスキニーの深澤さんと
だぼっとした渡辺さん。

二人とも、男なのに肌はツヤツヤだった。

渡「なんて呼べばいい？」

『あ、普通にAでいいですよ？』

渡「んじゃ、Aで」

そういうと、静かにビールを飲み始めた。

一つ離れた席に座っている百合と深澤さんは
もう既に意気投合している。

私、必要だったか？なんて思いながら
二人を眺めている。今度こそ幸せになればいいな、

渡「ふっか、すげー楽しみにしてた」

『え？』

渡「百合さん？に会うの」

『そうなんですね、百合も楽しみにしてましたよ』

お互いきっとたぶん人見知りだから、
目を合わせずに話す。

落ち着く声と、時々香る甘い匂い。

なんだろ、あの人に似てる。

『…深澤さんってチャラいですか？』

渡「大事にしたいって思える相手がいたら一途に思うタイプだと思う」

『ふーん…じゃあ、渡辺さんは？』

渡「俺も同じ、てかチャラいの範囲ってなに？」

このゆるーい会話が、何故か気取らなくて
気を遣わなくていいなって思った。

それが、翔太の第一印象。

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