双子は踊り狂い、愛を語る。【オリジナル】 (ページ3)

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天使が悪魔に代わる前兆。　３ページ3

side：you

そして、それからまた1週間経ったある日、双子は本格的に代わり始めた。

ある日のこと＿＿＿＿＿＿

「ねぇねぇ、お姉ちゃん。」

「聞いてよ、お姉ちゃん。」

学校から帰って、二階にあるわたしの部屋へ行こうとしたとき、また、双子が話しかけてきた。

が、それを無視する。そのまま階段を上がろうとしたら、今回はしぶとかった。

わたしの足が2段目へ向かった時、双子が両脇から裾を掴んできた。
さすがにその一瞬で体制を保てるほど、わたしの身体能力は高くない。

ガクッと後ろにいる双子に背中を預けた。双子は、微動だにせずわたしを受け止めた。

「いたた………っ。何よっ、いきなりっ！」

「大丈夫？お姉ちゃん。」

「怪我ない？お姉ちゃん。」

「人の話聞きなさいよっ！」

双子のペースにイラつきながらも、わたしは双子から離れようとした。

だけど双子は、それを許さなかったようで。
グッとお互いに、わたしの腕を掴んだ。なので私は、双子に寄りかかっている状態になる。

「離して。」

わたしは上を向いて静かに言った。けど双子は無言。

しびれを切らして、無理やり自分から引きはがそうとした。
だけど、わたしは驚愕してしまった。

あれ、こいつらってこんなに………力、強かったっけ？

なんか、なんだろ。双子が掴んでいる腕が、腕が熱い。てか、痛い。
どうしよ、ドキドキする。色んな意味で、ドキドキする。

もしかして、このドキドキの意味って………っ？

そう考えていると、無意識に顔が赤くなっていく。
おかしくない？男以前に、弟でしょ？でも、双子は私の腕を一向に離さない。

むしろ力を強く握ってくる。

こわい。

　

そうか。このドキドキは、『恐怖心』からきているんだ。