彼らの声は、抜けられぬ麻薬。 ４ ページ14
side：you
「あ、おはようっ。」
「おっはよー！ 結城！」
学校に近づくにつれて、段々と声をかけられるのだが、これはわたしに向けられているわけではない。
いったい誰に向けられているのか。さては、同じ名字の同級生？ いいや違います。
わたしの狂った弟ふたり。
「おはよーっ。みんな元気だね。」
「ほんと、みんなそんな元気なの？ 僕ら、朝起きるの無理なんだよねー。」
「ちょっと、一緒にすんなよー。僕は、起きるのはやいよ？」
「よく言うよ。」
拳でトンッと肩を叩くのに対し、くすくす笑ってふたりだけの空間を作るふたり。
この空気が、この双子独特の空気が、 女子は堪らなく好きらしい。
「あ、ねえさんも起きるの苦手だったよね？」
「えっ、あ、ええ。そうね。」
「僕たちが起きれないのは、もしや父さんの遺伝かな？」
「ほんと？ 僕たち、ほとんどは母さんの血を受け継いでるのに？」
「ああ、なんて神は残酷なんだ！ ってね。」
なんだそれ。くすくすと笑うのを、天使を見るような目付きで彼女たちはみた。
いいや、天使なんかじゃない。彼らは、彼らの性格は、悪魔そのものだった。
でもきっと、彼らの本性を知っても離れる人たちはいないと思う。
だって彼らの声はまるで、抜けられぬ麻薬なのだから。
「じゃあ、行こっか。ねえさん。」
「そうだね、行こっか。ねえさん。」
両端から一斉に腕を絡めてにこりと唇に弧を描いた。
ほんと、なんて美しいんだ。
下々は悪魔に見惚れる。１【かなり修正しました】→←彼らの声は、抜けられぬ麻薬。 ３
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れおん。(プロフ) - NATSUKIさん» まじか！ 眼鏡は伊達という眼鏡かけてる人を馬鹿にしている人ですごめんなさい。あ、でもブルーライト用眼鏡ならかけるなあー (2016年12月23日 19時) (
レス) id: a99ee95ca9 (このIDを非表示/違反報告)
NATSUKI(プロフ) - れおん。さん» マジかいww私は小3からかけてるのよw (2016年12月23日 1時) (レス) id: f02a650747 (このIDを非表示/違反報告)
れおん。(プロフ) - NATSUKIさん» わたしはもともとメガネを掛けてないのよwww (2016年12月23日 0時) (レス) id: a99ee95ca9 (このIDを非表示/違反報告)
NATSUKI(プロフ) - れおん。さん» 私のメガネはズレやすいのよw (2016年12月23日 0時) (レス) id: f02a650747 (このIDを非表示/違反報告)
れおん。(プロフ) - NATSUKIさん» メガネズリィwwwwwwwww (2016年12月22日 22時) (レス) id: a99ee95ca9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れおん。 | 作成日時：2015年4月9日 20時
