▽ 堕ちて ページ1
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玲於に｢もし、俺にチャンスがあるなら、俺はAが来るまでずっといる。
だけどこれだけは覚えておいて。
Aが涼太くんを選んだら俺はAと兄妹を辞める。
……母さんには、俺から上手く言っておく。
俺を選べば、大事にする。大切にする。
信じてもらえねぇかもしんねぇけど、俺はAに本気だから。
家族を選ぶか、涼太くんを選ぶか。｣
その言葉が頭の中でぐるぐる回る。
玲於が私にそう言ってベッドから抜け出しシャワーを浴びに行った。
シーツを胸の上まであげて真っ黒な天井を見つめる。
私が片寄さんを選べば玲於を捨てて、……私を拾ってくれた、助けてくれたお母さんを裏切る事になる。
だけど片寄さんを選んだ所で片寄さんには彼女がいる。
結局は体の関係、それか、もう片寄さんは私の事を見もしないかもしれない。
私が玲於を選べば片寄さんを捨てて、平凡な日々が訪れて玲於に愛される日が来る。
っ、だけど─────────
私は、どうしたらいいんだろう。
どうすれば、全て上手くいくのだろうか。
誰も傷付く事無く、幸せになるにはどうしたら。
そこまで考えて私は思った。
ダメだ、誰も幸せになんかなれない。
皆がだなんて何甘いことを言ってるんだ。なに、夢みたいなことを思ってるんだ。
玲於がその2つの条件を出したという事は、もうそれ以外の他に何も無いということになる。
考え方が甘すぎた。
やっぱり大人には勝てないんだ、と思えば涙が出てしまった。
腕で目を覆い泣くのを必死に耐えていると
玲於｢……A、｣
耳元で優しく囁く玲於の声が聞こえた。
目の前は真っ暗闇で玲於がどんな表情をしてるのかも分からないけど、私の心はもう、決まっていた。
『…明日、夜9時に、××駅前。……待ってる。』
玲於｢……ん。待ってろ｣
私は何を勘違いしていたのか。
どうして自分が、幸せになれると思っていたんだろう。
私なんかが幸せになんて、なれるわけないのに───
どれだけ自分が願っても、
叶わない願い事の1つや2つはある。
それがこの願いなんだって知ったのは、
もう一度片寄さんの腕の中で溺れる時。
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ゆう(プロフ) - 最高です。悲しいお話でしたけど、小説として、一つのストーリーとして、偉そうかもしれませんが世界観に浸りながら読むことが出来ました。本当に素晴らしい物語です。これからもリピして読みたいので、残し続けて下さい。 (2018年4月10日 21時) (
レス) id: 83a6724a5f (このIDを非表示/違反報告)
片寄美弥(プロフ) - どんな作品でも応援してます！！！とっても楽しみです！！ (2018年4月7日 20時) (レス) id: 4ae5dd86b4 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー(プロフ) - バッドエンド是非みたいです！楽しみにしてます！！ (2018年4月7日 19時) (レス) id: 65d03deaea (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - バットエンドも読みたいです!!! (2018年4月7日 17時) (レス) id: 484fed5b4d (このIDを非表示/違反報告)
こばしり。(プロフ) - バットエンド…。作者さん、色々な意見がありますけど自分がやりたいようにすれば良いと思いますよ！ (2018年4月7日 16時) (レス) id: 430ac03c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラベン
| 作成日時：2018年4月3日 22時
