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参拾壱 ページ32

ネチネチとした声で木の上から話す伊黒さん。
くっ、縄をこんなにきつく縛りやがって!!
正直とてもしんどい。息が苦しい。

「天泣のやつは拘束したが、冨岡は拘束していないじゃないか。頭がいたくなってくる…
胡蝶めによると、こいつらも対立違反の仲間だろう。」

「えっ」

という声をもらした時透くん。驚いた様子でこちらを見ている。拘束されて息が苦しいのに、時透くんの視線にさらに胸が締め付けられる。

…といいますか、私が拘束された時点で気が付かなかったの!?私も隊立違反したこと!
…いや、時透くんなら気がつかないってこともありえるな。

「こいつらをどう処分する。どうやって責任をとらせる。どんな目に合わせてやるんだ。」

そんなネチネチ柱を見る蜜璃ちゃんの目は完全に恋する乙女のものだ。私の目には、蜜璃ちゃんからはーとがでているのが見える。

そして離れたところに一人ぼっちの冨岡さん。
…なんか可愛い気がする。

「まあいいじゃないですか。大人しく来てくれましたし、お二人の処罰を考えるのはあとにしましょう。それよりも、私は坊やの方から話を聞きたいです。」

それを聞いた竈門くんは、一瞬顔を歪ませると、すぐに咳き込んでしまった。

「っ!、大丈夫?竈門くん!」
「水を飲んだほうがよさそうですね。顎を怪我していますから、ゆっくり飲んで話してください。」

さすが医療に精通したしのぶちゃん。的確な処置ができて、尊敬する。

「鎮痛薬が入っているため、楽になりますよ。怪我が治ったわけではないので無理はしないでください。」

そうすると、一呼吸おいて竈門くんが話し始めた。

「俺の妹は鬼になったんです。でも、人を喰ったことはないんです。今までも、これからも、人を傷つけることは絶対にしません。」

しかし他の柱の方たちは信じようとしない。

「くだらないことを吐き散らすな。身内なら庇って当たり前だ。言うこと全てが信用できない。俺は信用しない。」
「嗚呼、鬼に取り憑かれているのか。早くこの哀れな子を殺して、解き放ってやろう。」

皆さんおっしゃってることが怖いです。体が震えます。

しかし負けずに反論する竈門くん。

「聞いてください!俺は禰豆子を治すために剣士になりました!禰豆子が鬼になったのは二年以上前で、その間禰豆子は人を喰っていない!」
「話が地味にぐるぐる回ってるぞ。人を喰っていないこと、この先も喰わないこと、ド派手にこの場で証明しろよ。」

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美雨音トウカ - ふゆさん» 申し訳ありません!!教えて下さって本当にありがとうございます…!へなちょこ作者で申し訳ないです。そして何度か読んでいただけてるだなんて、もう胸が嬉しさでいっぱいです…!本当にありがとうございます! (5月6日 9時) (レス) id: 212377e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 初コメント失礼します。とても素敵な作品で何度か読ませていただいています。ただ参拾弐が抜けているのでもし非公開にしてるなら公開お願いします🙇‍♀️ (5月3日 19時) (レス) @page33 id: 2415585283 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨音トウカ | 作成日時:2024年2月28日 23時

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