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story24 ページ25

「全社報告議事を継始めます」

国木田が口火を切った。資料を繰り、説明を行う

「事の次第は各員手許の資料を参照して頂きたい。かい摘まんで申しますと、探偵社を標的とした脅迫、それも悪辣かつ周到な醜聞攻撃が現在為されています」

「探偵社がヤバイってのは、此所に居る皆知ッてるサ。爆弾事件とやらの概略を話しなよ」

会議室に集まった一人である与謝野女医が声を上げた

「判りました。これが脅迫者から送られた電子書面です。犯人像にも繋がる為、是非ご一読下さい」

全員が一斉に手許の資料に目をおとす

そこには慇懃な文体で愉快ではない内容が記されていた。要約すれば

或る大規模爆薬を市内某所に設置した。
就いては爆弾を速やかに発見、除去するべし。
猶、起爆刻限は明日の日没であり、若し失敗した場合その旨を映像公開する──

ということらしい。ご丁寧にも爆弾の特徴まで書かれている

そして差出人は≪蒼の使徒≫となっていた

「……胸糞の悪い文面だねェ」

与謝野女医が吐き捨てた

「犯人の目的は探偵社の看板を貶める事か」

社長が冷静に云う

「おそらく」

探偵社は強い。それこそ下手な軍隊よりも

しかし探偵社とて営利企業。この手の醜聞攻撃は唯一の弱点と云える

勿論手をこまねいている訳ではなく、監視、盗聴装置の大量購入者や≪蒼の使徒≫について洗い出している

「乱歩さんへは未だ連絡が附かないのかい?」

女医が尋ねる。すると社長が応えた

「今朝連絡が附いた。九州の事件も佳境のようだ。此方に戻る手筈で居るが、日没に間に合うかは厳しい」

乱歩さん?初めて聞く名前だ。後で国木田さんに教えてもらおう

「全員聞け」

社長が声を上げた

「今回の事件は武装探偵社に対する卑劣な情報攻撃である。捜査の対象は二つ。攻撃者たる≪蒼の使徒≫の発見、及び爆弾の除去。最優先は、時間期限の有る爆弾だ」

全員が社長を注視し真剣な顔でその言葉を聞いている

「若しこの爆弾の発見敵わず人命が失われたならば、我等に探偵を名乗る資格は無い。之は社員としてではなく、一個の人間としての尊厳を賭けた戦いであると認識せよ。捜査開始」

社長の号令と共に、全員が立ち上がり行動を開始する

ふと、Aは思った

……そういえば、太宰さん何処行ったんだ?

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(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月8日 11時) (レス) id: 6a81806e14 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます! (2019年3月7日 14時) (レス) id: d88528ecc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年5月25日 21時

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