Story.210 ページ10
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毎度のこと、パシッと俺の頭を叩いて
“まったく…”何て呟く桜。
だけどその顔は呆れてるというよりか
どこか笑顔だった。
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翔太「何その笑み。」
桜「別に。それより私、
眠いからもう寝るね。明日早いし。」
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そう言って階段を上がって。
だけど何か思い出したのか
あ、と言って立ち止まった。
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桜「今日お兄ちゃんがAさんのこと励ましたの
Aさんが教えてくれたから…
今回はお母さんに内緒にしといてあげる。」
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翔太「へ?」
桜「お兄ちゃん、おやすみなさい。」
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そう言って今度こそ部屋に入った桜。
んだよ、結局桜知ってたのかよ。
つーか、中村も分かってたんだ。
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中村「本当、色々と適わないよ、中村には。」
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まぁ、適わないのはあの幼なじみ君もだけどさ。
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翔太「つーか、鈴木翔太って人、
本当気になるんだけど。」
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初めて彼女に会った日、鈴木翔太に間違えられて、
転校初日でもあの幼なじみに間違えられて…
クラスの奴はその人は俺と瓜二つとか言うし
しまいには桜の知り合いみたいだし…
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それにさっきのあの既視感。
いや、さっきだけじゃなくて
本当はずっと前から何だけど…
コイツと出会ってから何かがおかしい。
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この子の事になると自分の体じゃないみたいに
自然に体が動くことも沢山あったし…
何より彼女の横顔。
絶対どっかで見たことがあるような
気がするんだけど…
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翔太「ねむ…」
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頭で考えてると眠くなる。
しかももう2時半だし…
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翔太「俺も寝よ…」
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明日、また考えよう。
3年以上前の記憶がやっと戻りそうなんだから……
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だけど、あんなに取り戻したかった記憶は
こんなにも残酷だったなんて。
ずっと気になって憎んでいた鈴木翔太が
この俺だったなんて…
この時の俺はまだ知る由もなかった。
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なな - すーごく面白いです!!大好きです!もし更新できそうだったらして欲しいです(*^^*) (2021年7月19日 22時) (レス) id: d3389ae01a (このIDを非表示/違反報告)
りす - マジでめちゃくちゃ面白いです!応援してます!更新期待しています! (2019年12月19日 19時) (レス) id: b112f160f2 (このIDを非表示/違反報告)
まころん(プロフ) - とても面白かったです!!続きが見たいです! (2019年12月7日 17時) (レス) id: 4fa7533a02 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 続きが、知りたいです (2018年10月2日 21時) (レス) id: 220877c622 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ - すごく面白かったですっ!早く続きが読みたいです (2017年6月25日 15時) (レス) id: c19c56219b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アップルオレンジ | 作成日時:2014年12月14日 6時