Story.228 ページ28
･
翔太「どう?いける?」
「うーん……あ、もうちょっとこっち!」
翔太「こ、こっちって右?」
･
Aちゃんの体を抱き上げて、
インターホンの近くまで持っていくと、
Aちゃんがちゃんと押せたのか
はーい。って誰かが出たらしく、
Aちゃんだと分かると、驚きながらも、
ちょっと待ってね。とドアを開けてくれた。
･
「Aちゃんどうしたの。ママは一緒じゃないの?」
･
その子の目線に合わせる女の人。
多分、翔太君の母親なんだろうな…
･
「あのね、ままね、
とちゅうでいなくなったんだけどね。
このおにぃちゃんがたすけてくれたの。」
･
小さな指が俺を指して、女の人と目が合う。
俺が小さく頭を下げると、女の人も
この度はありがとうございます。って深々と頭を下げてきた。
･
「おにぃちゃんありがとう!」
翔太「うん。どういたしまして。」
･
すべすべのほっぺに指を滑らせながらそう言うと
Aちゃんは無邪気な笑みを浮かべた。
･
ふぅ。
これで何とか迷子は何とかなった…
後はこの人が何とかしてくれるみたいだし、
俺も早く帰ろ。
そう思った…
そのときだった……
ドアの隙間から見える玄関が、
一瞬なにかの影で動いて、
前の方から力強い声が聞こえてきた。
･
「Aからはなれろこのやろー!」
翔太「は、はい?…って、いったー!」
･
叫び声とともに
お腹に走った意外と鋭い痛み。
なんだこれと思いながら、そっと見下ろすと…
･
翔太「…え?」
「Aからはなれろ!」
･
これもまた、Aちゃんに負けないくらいの
くりくりの大きな瞳をした男の子が俺を睨んでいて、
俺からAちゃんを守ってるかのように
体当りしていた。
･
「Aからはなれろっていってるだろ!」
･
ちょっとヤンチャそうで、
鼻の上には大きな絆創膏をしている男の子。
もしかして、この子…
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな - すーごく面白いです！！大好きです！もし更新できそうだったらして欲しいです(*^^*) (2021年7月19日 22時) (
レス) id: d3389ae01a (このIDを非表示/違反報告)
りす - マジでめちゃくちゃ面白いです！応援してます！更新期待しています！ (2019年12月19日 19時) (レス) id: b112f160f2 (このIDを非表示/違反報告)
まころん(プロフ) - とても面白かったです！！続きが見たいです！ (2019年12月7日 17時) (レス) id: 4fa7533a02 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 続きが、知りたいです (2018年10月2日 21時) (レス) id: 220877c622 (このIDを非表示/違反報告)
バナナ - すごく面白かったですっ！早く続きが読みたいです (2017年6月25日 15時) (レス) id: c19c56219b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アップルオレンジ | 作成日時：2014年12月14日 6時
