Lovely Day_002 ページ6
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元々あんまりイベントごとに拘るタイプじゃないから、のいちごもリニューアルしてからはクリスマスに小さなツリーを飾るくらいで、それ以外は殆どしたことがない。
オレ以外はみんなあれこれやりたがるし、実際健永はその時々でお菓子をイベント仕様にしてるみたいだけど、言われて初めて気付くくらいには無頓着だ。
おかげでイベントだからって客足が増えることもなかったから、少しくらい考えた方がいいってみんなに言われるけれど、客から言われたら考えるって答えて終わり。
学生時代だったらまだしも特別な出会いもなく過ごしてる今のオレの中でバレンタインが重要視されることなんてあるわけがなくて、かろうじてホワイトデーだけはバレンタインデーにチョコを下さるお客様がいた場合にちょっと気にするくらい。
それなのに、昨日の帰り際。
「わたは何もしないの？」
「え？」
「明日、バレンタインだけど」
「あぁ…正直健永に言われるまで忘れてたくらいだからなぁ。一応考えてはみたんだけど全然決まってない」
「…そっか」
もう裕太はジャケット取りに席を離れてて、ニカはクッキー作りの練習の為に奥のキッチンに籠ってて、だからカウンターには太輔しかいなくて。
不意に聞かれたことに思わず正直に答えたら、太輔はちょっとだけ眉を下げて笑った。
なんだか切なくも優しくも見えるその表情にドキンとして、けれど太輔がすぐにいつもの表情に戻るもんだから何が知りたかったのか問うことも出来なくて。
そもそももう帰ろうとしてたところだったから聞く時間なんてなかったけれど。
コートを着てる間に裕太がもう外へ出てしまってたからか、いつもより早い動作で帰り支度をしてた太輔が、出て行く直前振り向いた。
驚いて手を止めたオレの耳に聞こえたのは、ドアチャイムの柔らかな音に混ざった太輔の声。
ふっと微笑んで、オレが反応するより早く出て行ってしまった。
「楽しみにしてる」
確かにそう言った、はずだ。
楽しみにしてるって、何を？
話の流れで考えたらバレンタインにオレが何をするかってこと…だけど、きっと両手に余るほどのチョコを、もしかしたら本命チョコだってたくさん貰うんだろう太輔がそんなこと気にするなんてありえなくない？
そもそも、彼女から貰えるだろうし…彼女、かぁ…。
って、何を気にしてるんだ、オレは！ってもう何度目かも分からないくらいぶんぶん首を振る。
何やってんだ、本当に、こんなこと悩んだことないのに調子狂う。
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うみ(プロフ) - 海樹さん» ありがとうございます〜(；▽；)お友達に双子ちゃんがいるんですが、本当にそういうことあるみたいですね (2016年1月3日 23時) (
レス) id: 839ef616ac (このIDを非表示/違反報告)
海樹(プロフ) - 以心伝心する双子可愛いです♪o((*^▽^*))o (2016年1月3日 19時) (レス) id: 8dd0998254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2016年1月3日 18時
