前世は姫今世はな組のお手伝いさん【紫】

37　ヒロイン ページ37

ななもりside



しばらくすると相手の方が部屋に入ってきた



薄紫色の着物を来た女の人とその親であるだろう男の人も一緒だった。



男の人は何回かこの家に来たことがあるから見覚えはあった。



とその場にいた全員が座ると




「はじめまして山櫻ﾔﾏｵｳ すみれ子です。よろしくおねがいしますななもりさん。」




彼女は丁寧にお辞儀をしてにこっと笑った。



それだけで育ちがいいことがよくわかる。



そしてモデルさんのように顔が整っていた。




ヒロインみたいな人だった。




話しているときはずっと笑顔で頷いてくれて、マナーもモラルもある。




そうだ。



俺はこの人と結婚するんだ。




今まで活動のこととかあるから結婚なんて考えてなかったけど、やっと実感した。



悪い人じゃなさそう……というよりいい人だ。





……そうだよね。





相手がこんなに丁寧に対応してくれているのに俺が嫌そうにしたら失礼だ。



俺がこの人と結婚すれば誰も不幸にならない。




俺だって……Aが幸せなことが一番の幸せだ。




そう心に言い聞かせてお辞儀した。




ななもり「はじめまして、ななもりです。」




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