前世は姫今世はな組のお手伝いさん【紫】

33　豹変 ページ33

Aside



ななもり様が、前組長であり父親に話があると呼ばれてからかなり経った。



みんなはさっきの一瞬驚いた顔をしたものの、今はリラックスして料理を頬ばっていた。



でも私は気が気でなくて、ずっと襖の方を見ていた。




何かイヤな予感がした。




有紗「せーんぱいっ！どうしたんですか？全然食べてないみたいですけど……。」




私の皿を見て食べた跡がなかったからか心配そうに尋ねてきた。




『うーん……。』




有紗「あ、もしかして……苦手な物ありましたか？食べ物選んだのはわたしなんですよ……。」




すみません、と申し訳無さそうにする有紗。




『いや……！そうじゃなくて、ななもり様大丈夫かなって……。』




有紗「あー確かに遅いですね。」




そんな会話をしていると




「あ、兄貴！大丈夫ですか？」




ななもり様が帰ってきた。




ななもり「……あぁ。



それよりもう会は終わりだ。」




「え!?で、でも……。」




ななもり様の言葉に戸惑う部下たち。




有紗「組長！どうしたんですか？まだまだ準備してることあるじゃないですか！



それにA先輩の気持ちはどうなんですか？」




ななもり「……うるさい。俺の言うことが聞けないのか？Aそんなに続けたいか？」




『いえ……。片付けに入りましょう。』




ななもり様の様子が違うのは明らかだったが従うほか、私たちに選択肢はなかった。




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