前世は姫今世はな組のお手伝いさん【紫】

20　前世 ページ20

ななもりside




いつもの生配信のトークタイムも中盤となった。



俺たちは何故か“前世”についての話になった。




るぅと「さとみくんはもちろん筋肉ですよね。」




さとみ「wwwなんでだよ。せめて生き物にしてくれ。」




るぅとくんのいじりとさとみくんの言葉にどっと笑いが起こる。




ジェル「そしたらころんは猿やな。」




ころん「おい、誰が猿だよ。」




ジェルくんのボケにいつもどおり切れのあるツッコミをかますころちゃん。




莉犬「なーくんはさー人間な感じがする！」




莉犬くんが俺に話を振ってくれる。




ななもり「えー？なにそれ。喜んでいいの？」




るぅと「確かにそうですね！侍とかそんな感じがします！」



ジェル「あー。なーくんは武士感すごいよな。」




俺はどういう意味なのかよくわからなかったがみんなは納得の声を上げた。




武士……か。




ななもり「……そんな夢見たことあるな。」




俺は思い出したことをポツリと呟いた。




確か……姫を守る側近のような……。




夢の内容を鮮明に覚えているのに、一番大切だった姫の顔は一切思い出せない。




莉犬「あれ？なーくんどうしたのー？」




しばらく何も喋らなかったからコメント欄でもリスナーさんたちが心配してくれていた。




ななもり「あー！マイクオフにして一人で喋ってたー！」




俺は嘘ついた。



メンバーと大勢のリスナーさんの前で。




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