【Undertale】元実験台はまた旅を始めたらしい

ことばをはなすはな ページ9

「そうそう、一つ聞きたいことがあったんだ。」

『…何』

「……言葉を話す花って、聞いたことあるかい？」

〈………え〉

Aが掠れた声でそう言う。

……心当たりしかないな。

私について“ナニカ”を知っている奴。

私を何かに利用しようとしている奴。

それが、どうしたんだと言うんだろう？

まさか今更、動き出したと言われてもねえ……

〈し、知ってる。〉

「アス………イナサは？」

おいこの野郎、今言いかけただろてめえ。

そんなことを考えながら、『心当たりはあるかな。』といった。

「そっか。二人とももう知ってたか。」

重々しい口調でそう言うサンズ。

……公共の場で話していいの？

「……そいつはエコーフラワーって言って、沼地のあちこちに生えてる。」

〈…おおい〉

Aが珍しく言葉を荒げる。

『…いや。』

違う。

「その花に声かけると…聞いた言葉を何度も繰り返すんだ……」

迷ってる。

いうかいわまいか、迷ってる。

「…だからなんだって？」

〈うん〉

「パピルスがさ、最近変なこと言ってたんだ。

“…一人でいると、時々……”

“……花が一輪現れて、話しかけてくる”って。

褒めてくれたり……アドバイスくれたり……励ましてくれたり……

予言したりするって言うんだけど……

おかしいよな？

きっと、誰かがエコーフラワー使ってからかってんだ。

あんたも気をつけてくれよ。」

再び顔面蒼白になったAをみる。

「さてと、随分休憩しちまったな。仕事が山積みなのにあんたらが引き留めるから。

…お勘定頼んでいいか？」

『奢るって言ったじゃん』

「いやいやそんなこと言わずに。10000Gポッキリだぜ。」

『うわぁ…』

私はグリルビーさんに半分の5000Gをあげる。

10000Gはねぇ……

「…なあんてな。グリルビー、今日もツケといてくれ。」

『え？』

グリルビーさんに4分の3の7500Gをあげる。

『…A、ちょっと先いってて。』

いい機会だと思うからさ。

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