恐怖心 ページ23
【で、次がバグについて?】
『…うん』
正直、これが一番気になっている。
だって考えてみ?ふつうに生活してたら突然、「貴方は本当は存在しません」って言われるんだよ?軽くホラーだろ。
【そうだなぁ…】
博士はそう言って、意味深に私の目を見る。
『…良いですよ、気遣いなんか。』
【…そっか。そういう子だもんね。】
…そういう子?
なんか…イヤ。
【えっとね…オブラートに包むのは無理だけど……君は、何者かに作られた存在なんだ。】
『もちりの?』
知り合っていたそいつの名前を口にする。
【違う】
『…え?』
だって、あの時は作者だって…
【……彼女もそういう風に思ってたみたいだけど、気が変わったんだね。今やもちりのも登場人物の一人さ。アスヒを作ったのは、もっとそれ以前の存在。】
さらっと心を読まれたのには、動揺しない。博士だから。
『それ以前?』
【そう。もちりのはこの世界に関与する為の器でしかない。】
ときどき不吉な言い回しをするのにも動揺しない。博士だから。
【そいつは今君をここで壊すこともできる、私が君に真実という名の虚言を伝えるのもやめることができる。】
嫌なことをずかずか言ってくるのにも、事実を知っているのにも動揺しない。博士だから。
【だって、あれは神だから】
時折、狂った表情をするのにも動揺なんかしていない。絶対、していない。
だって博士なんだから。まさかそんなことは思っていない。
怖い、なんてさ。
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちりの(プロフ) - Makaron settoさん» ありがとうございます!これからも頑張りますね! (2022年7月6日 7時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
Makaron setto(プロフ) - 作品にコメントしてくれてたので見に来ました!とても読みやすくて面白いです!更新頑張ってください (2022年7月3日 21時) (レス) id: 4b6eb1885d (このIDを非表示/違反報告)
もちりの(プロフ) - うさぎ丸さん» 全然大丈夫です! (2022年6月27日 18時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ丸 - もちりのさん» あ、よかった…。不快になってしまったらごめんなさい。 (2022年6月27日 17時) (レス) id: 2ec706d6aa (このIDを非表示/違反報告)
もちりの(プロフ) - うさぎ丸さん» あ、私のサブ垢です!すみません。 (2022年6月27日 6時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ