【Undertale】元実験台は本当の愛を知ったらしい

真実 ページ28

恒例のバタスコのお時間。

いつもなら結構なごんでる…のに、スオウと私の間に若干気まずい雰囲気が漂っていた。

『…ご馳走様でした。』

そう言って食器を片付け、自室に戻る。

…それから、しばらくして。

「…イナサ？ちょっといい？」

スオウが部屋の扉をノックしてきた。

『…なんだい？』

「えっと…さっきの、フラウィのことなんだけど。」

ピキ、と空気が凍りついた。

『…それで？』

意識してなくとも、冷たい声になってしまう。

「…フラウィがね、前にも君たちみたいな子はいっぱいいたけど、全員…えっと、し、しんじゃった…って。」

『…え、』

声が、震える。

「…えっと…だから、イナサは何か知らないかなぁ…って。」

可哀想なぐらいスオウは体を震わせる。正義。きっと、人の死が嫌いなんだろう。

私は何か喋ろうと口を開く。だが、言葉が発されることはなかった。

「え、あ…ご、ごめん…ね？」

謝ってくれるスオウにも、何も言えない。

『…い、いいか？今のことは、絶対トリエルさんに言うな。』

やっと絞り出した答えが、それだった。

『…今までのことは忘れろ。お前らが生きてりゃ、あの人も救われる。』

そう念を押し、スオウを部屋に返した。

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