【Undertale】元実験台は本当の愛を知ったらしい

理系線 ページ25

…捻くれた夢を見た。

だいぶ寝たのか、人の気配が全くしなかった。

…誰だAって。そいつがフラウィの言ってた誰かさんなのか？

まあ、そんなのどうだっていいか。

『…アスヒ、ねえ。』

額を抑えながら呟く。

『…だからなんだって言うんだ。捨てる覚悟をしたとはいえ、あの時とは状況が違う。』

誰に向けられた訳でもない言葉が部屋に響いて、消えた。

私は誰の分身でもない。イナサはイナサ、それだけ。

…暗いことを考えるのはやめにしよう。

ベッドの上で仰向けになり、特に意味もなく自分の掌を眺める。

…理系線、って言うんだっけ？

直線に伸びた頭脳線をみてそう思う。


“頭脳線がまっすぐ、またはやや下降気味の人は理系線。理系線は論理的に考えることが得意な人にあります。自分の経験や知識から結論を導くことに優れていますが、空気を読むのが苦手な面も。”


昔見たネットの説明を思い出す。

へえ…案外当たってるもんね、手相占いって。

どうでも良いことを考えながら、ただひたすらに掌を見ていた。

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