【Undertale】元実験台は本当の愛を知ったらしい

三人目のニンゲン ページ17

「あら、二人とも来ていたの？」

ごめんなさいね、心配させちゃったかしら。とこっちを向いて言うトリエルさん。

『いや、別にいいですけど、…その子、どうしたんですか？』

トリエルさんの隣に立っている、セラと同い年ぐらいの男の子に視線を移す。

「ああ…さっき見に行ったら、落ちてきていたのよ。おかしいわね。三人も子供がいるなんて。」

…確かに、前落ちてきたのは1年ぐらい前だし、その前は2年ぐらいだもんな。

「ねえ君、名前は？」

セラが男の子にそう聞く。

「…スイバ。」

『すいば？どういう漢字かくの？』

反射神経でそう聞く。

「いや…その辺の草の名前だから…」

我ながら、愚かなことをしたと思う。

『あー…その、なんだ？ごめんな。』

そう言うと、「いいよ。気にしないで。」と笑いかけられた。

いい子…なのか？

一人で全部悩みを抱え込んじまいそうな気がするが…

「…ま、いいや。あたしセラ。よろしく。」

『私は、あ…イナサだ。』

まずいまずい。漢字のこと考えてたら言いかけちまった。

冷や汗をかくものの、二人とも気づかなかったらしく大人しくトリエルさんに着いて行っていた。

…サンズとかアルフィーとか、無駄に鋭い奴等がいないと油断しちまうのかもな。

昔の…そこそこ楽しかった頃を思い出す。

ちょっと胸がきりきりする。でも大丈夫。この環境でもきっと、うまくやっていける。

またあんなこと…みんなを傷つけるようなこと、しないよ。

…きっと。

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