【Undertale】元実験台は愛に飢えているらしい

決戦 ページ20

『アズゴア、いるかい？』

花畑に向けてそう言うと、「私はここだよ！」と元気そうな返事が返ってきた。

「ハロー！イナサか、久しぶりだね！何か用かい？」

『…あー、見ればわかるよ。』

私はそう答え、ミキを前に出した。

アズゴアの顔が驚きに染まる。

『…私は中立を貫くつもりなんでね、あとは二人で頑張ってくれ。』

応援してるよ、とミキにいい、私は謁見室の前に戻った。


ーNO sideー
「これが、バリア。わたしたちを地下に閉じ込めている封印だ。」

アズゴアがそう言うと、ミキが頷いた。

「それじゃあ…


始めようか？」

ミキはさっ、とバレエシューズを構える。

…話し合いじゃ解決しないことは、わかっているのだ。

アズゴアの大きな槍で、逃げ道が塞がれる。

あちこちに炎が舞い、ミキはそれを避けるので精一杯のようだった。

しかし、ジャンプとターンを使いこなし、被弾は少なく済んでいる。

攻撃の隙さえ生まれれば、ミキが勝てたのだろう。

だがアズゴアにそんな隙はない。そして、子供の体力はあまり多くない。

時間が経つと、ミキの動きはかなり遅くなっていた。

被弾がふえる…

そしてついに、ミキの体をアズゴアの槍がつらぬいた。

「っかは、」

ミキは血を吐き、倒れた。

即死、だった。

言葉を交わす余裕もなく、あっけなく死んでしまった子供を前に、アズゴアはがっくりと膝をついた。

「すまない…すまない…！」

泣きながらソウルをとり、ミキの遺体を持ち上げた。

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