【MHA】ばーさす！×３【轟焦凍】 (ページ38)

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『ここか……？』

しばらく走って路地裏の細道をみつける。恐る恐る覗くように入ると、少し距離があるその先で交戦中の轟焦凍の後ろ姿が小さく見えた。そして、

「なりてえもんちゃんと見ろ！！」

その叫びがハッキリ聞こえた。自分より背が高い轟焦凍の背中が小さく見えるほど距離はあったのに。ハッキリと。

一瞬、足が止まる。でもすぐその赤に向かって走り出した。無我夢中で僅かにだけみえるその光に。それを、もっとそばで、みたい…！！

『遅くなった！！』

駆けつけたのと同時にそこにいた敵、もといヒーロー殺しに向け水神を飛ばす。

今度は狭い路地裏でも小回りが利くように、全長2mくらいのサイズで。しっかり調整できた。のはいいんだが、やはり土壇場の未完成品。すぐに切り捨てられた。

「蓮水！」

『状況は！？』

そばには血だらけの飯田くんに、倒れているプロヒーロー。遠くに、おそらく緑谷もみえた。1対4だが、私以外は全員怪我してる。はやく済まさなければ。

「飯田とプロが狙われている。個性は血の経口摂取で相手の自由を奪う。血液型によって時間は変わるらしい」

そう轟焦凍が説明する間にもヒーロー殺しはこちらに向かってくる。

「轟くん温度の調節は可能なのか！？」

『私ならできる！なんで！？』

「俺の脚を凍らせてくれ！排気筒は塞がずにな！」

飯田くんの頼みにわずかに轟焦凍がヒーロー殺しから目線を外した。その瞬間にナイフが飛んでくる。

『くｯ……！』

「蓮水！？」

『はやく！！』

それを私が腕で受け止めた。腕にナイフが突き刺さる。

咄嗟に個性が使えなかった。水神を使う代償がでかい。普段よりも個性が扱いづらくなってる。

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