【MHA】ばーさす！×３【轟焦凍】 (ページ32)

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『エンデヴァー、なぜ保須へ？』

保須市への移動中。エンデヴァーやサイドキックのヒーローたち、轟焦凍もいて驚く程に会話がない。

いやもうサイドキックの方々は完全に親子の空気感に気圧されているというか気を遣ってる感じでさっきからこっちにSOSの視線くるし私から話題を切り出すしかなかった。

まあ話題といってもこれからいく保須市のことだけど、

「前例通りなら保須に再びヒーロー殺しが現れる。ニュースでみただろう」

『ぁあ、ヒーロー殺し。はい。その名の通りヒーローを狙って傷害、殺人を繰り返す敵ですね』

確かこの職場体験に向かう前に、どこか落ち込んでいた様子だった緑谷に声をかけた。

この話はあまり口外していいのか悩む、と前置きした後にクラスメイトの委員長。飯田くんのお兄さんの話を聞いた。ヒーロー殺しに襲われ、一命は取り留めたもののとてもヒーローを続けられる状態ではないと。

『軽く調べてはいました。必ず一定数ヒーローを襲って街を転々としていると』

「まだ保須では一人しかやられていない」

『なるほど、』

目の付け所はまさしくヒーロー。保須に知名度や貢献度がずば抜けたヒーローがいる、なんて話聞いたことないしそれならばこうして増援にいくのもうなずける。

凶悪な敵だ。ヒーローに対する執念や嫌悪感を抱えた敵なのだろう。もしも母が会敵し、ヒーローとして再起不能にまでされたら、とても正気を保っていられない。

飯田くんはいま、何を糧に職場体験に望んでいるんだろうか。なんだか嫌な予感がした。

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