【MHA】ばーさす！×３【轟焦凍】 (ページ24)

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「なぁ、蓮水」

電車内、もうすぐでやっとエンデヴァーヒーロー事務所に着くという時におもむろに轟焦凍が口を開いた。

『……なにさ、言っとくけどあの時私が口走ったことは忘れていいから』

「…………すまなかったな」

『は？』と言いながら思わず隣に座る轟焦凍の顔をみた。あまりにまっすぐに、他意のない目でみてくるからこちらも驚いて瞬きをする。

『突然、何の心境の変化？エンデヴァーのところを選んだり、謝ってきたり、』

「……あの後母に会いに行った」

轟焦凍のお母さんに？確かまだ入院中であったはず。そういえば母の話では轟焦凍はそれ以来一度も会いに行っていないと聞いた。

………前に、進んだのか。

「母から、お前の母さんの話も聞いた。とんでもない勘違いをしていたんだな。何の関係もなかったお前まで巻き込んで、すまなかった」

今までこいつにムカムカしていたのが、突然素直に謝られ、嘘のようにすとんと心に落ちてきた。

なんだ、こいつ、こんなやつだったんだ。今までまともにみれなかった。そんな暇すらなく、日々が過ぎていった。

思えばUSJの時も、恨んでいたにも関わらず私に手を差し伸べていてくれたし、その後落ち込んでいた私にも声をかけてくれていた。

『………こっちこそ、ごめん』

なんだ、なんだ。そう思う度に何故か頬に熱がたまっていく。それも個性で散らして、轟焦凍から顔を逸らした。

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