【MHA】ばーさす！×３【轟焦凍】 (ページ15)

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「人生を賭けて？それ、どういう意味ですか。そんなの望んでない。聞いてません」

『もし本当に個性婚をさせられそうになったのなら私が本物の婚約者になってしまえばいい』

「はい！？」

最初は本当の婚約者にはならない。好きにならない。それが条件だった。でも、

体育祭を終えて改めてヒーローになりたいっていう気持ちをかためた。そこに人間としてどんな人と結婚してどんな趣味を持って、そんな理想はひとつもなかった。

投げやりかもしれない。馬鹿らしいと言われるかもしれない。でも、この友達を救えるなら結婚でもなんでもしてやる。

私は轟焦凍を救えなかった。だから、

『私と結婚して、私が妹さんの治療費も負担します。もちろん守も、二人で。お母様は体が弱くて働けないんでしたよね。ヒーローなら公務員だって給料は高い。二人で負担すれば叔父様に頼らなくとも治療費くらいすぐだせるようになります。そうしたら離婚でもなんでもすればいい』

「なんで、そうまでして！」

叶さんは絶句。守は半パニックのようで私の両肩をつかんで自分の方へ身体を向かせた。

『そうまでしてでも、あなたを助けたいから』

今はこんな方法しか思いつかなくとも、もっとちゃんと考えればいい方法が思い浮かぶかもしれない。それでも今はこれが一番だと思うから。

私が本気なのを感じとったのか、守は黙り込んでしまう。

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