【原神】大航海を闊歩する【ONE PIECE】 (ページ2)

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2:迷子の神様ページ2

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鐘離は困った。

なにせ、何年も生きてきて異世界に来てしまうことは、過去か誰かの記憶の中の世界、洞天を除くと一度も無かったのだから。
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鐘離は岩元素を扱う。それはもう生まれた時から＿＿もうまだるっこしいので岩神なので＿＿砂漠に着いて少し呆然としたあと、しゃがみこんで砂を確かめた。

岩神は大地、砂、そして富までも彼の血肉、六千年生きた璃月という国の父である。スメールの砂でも、他の国の砂でもないとすぐにわかった。なんなら当たる風で少なくとも璃月ではないことはすぐ分かっている。

砂を確かめた後、ここにくる前の事を考える。

自分にしては迂闊だったが、沢山あるスイッチの中で一つだけある最悪なものを押しただけだろう。と考えた。

目にも止まらぬ早さで地平線の向こうからこの砂漠へ来たとする。人間一人送るのにも苦労するのに、岩神を送る力をスイッチ一つ一つに仕込めるだろうか。あれら全てが一つの術式に繋がっていたらあり得なくもないが、上下左右にびっしりとあった。無謀だと判断する。

転移、といえば似たようなものであの少年仙人を思い浮かべる。俺が突然居なくなって旅人に詰めていないだろうな、あの秘境に押し掛けては……と心配になってきたが、それは旅人が止めてくれるだろう。信じるしかない。

鐘離はマイペースだった。帰る方法を一刻も早く見つけねばと思ってはいるが、未知の砂漠に好奇心が踊っている。

茶を入れるだけで六時間かける。ご飯を作るのにも何時間かかける。と友人達から知られている鐘離はとってもマイペースなので、砂嵐に巻き込まれていても、転移した所から一歩も動かないでいた。

＿＿

「ふむ、服が砂だらけになってしまったな」

細部までこだわった質のいい服が汚れるのは嫌だったので、砂嵐が来た方向に進み抜けた鐘離。
自身の岩元素で簡単に砂を払い、髪も乱れたので結び直すと潮の香りがした。

どうやら砂嵐を抜けるため歩き過ぎてしまったらしい。砂を払っている間も足は止めなかったので尚更。
小高い砂の山を登ると小さな村があった。

その小さな村は煙が数本、砂の山越しで聞こえにくかったが微かに悲鳴も聞こえた。

だが鐘離は凡人。神を降りた身。凡人の身でできることと考えればすぐに頭に浮かんだ。

そうだ。
敵が集まっている所を誰にも見られずに潰せばいいのでは。

結果は一話目冒頭に戻る。

＿＿

【アラバスタではないどこかの砂漠。
鐘離先生をどうやって海に出そうか悩む。】