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あれから数日経ったある日のこと。
今朝、何となくつけたテレビから流れるニュースに目を見張った。
どうやらまた被害者が出たらしい、が。
『この場所って…家の近くじゃね？』
被害者が襲われた場所は、近所の交差点に酷似していた。いや、似ている云々の話ではない。まんまあの場所だ。
まさかこんな近くで事件が起こるなんて…。
そしてまたしても被害者は女性らしい。
体中に刺傷があり、血液も全て抜かれていたという。警察も同等の犯人と見て捜査を進めている。
なんとまあ…。
『物騒な世の中だこと…』
本当に聞いていて胸糞が悪くなる事件だなあ。
もう二度と流れてきませんようにと切なる願いを込め、テレビの電源を切った。
静かになるかと思いきや、今度は着信音が部屋に響く。
誰やねん朝っぱらから、と軽快な着信音が鳴り響くスマホを手に取ると、画面には"トントン"の文字が。
『どした？』
tn「あ〜もしもし？A？」
『あーうん俺だよー。なに？』
通話口からザワザワと複数人の声がするので、どうやらトントン1人ではないみたいだ。
tn「お前さー、そのー…大丈夫？元気？」
『元気…え？ほんとなに？』
tn「ほら見いお前ら〜Aくん無事やって」
トントンが数名に声をかけるとギャーギャーと、なんだか騒がしい声が聞こえてきた。
何ですか？本当に。
tn「なんかな〜お前ん家の近所でまた女の人がグサグサなってたやろ？」
『グサグサいうな』
tn「そんでさ、みんなお前のこと心配になっちゃったみたいでさ」
tn「今みんなでそっち向かってるから」
『みんなで！！？？』
みんなで！？！？
"みんな"というのは普段ゲームなどで親交を深めている友人だ。
気の知れた友人とはいえ、人が来る場合はそれなりの準備はするのだが…。
朝だし、人を呼べるような準備は何もしていない。というか急すぎだろ。
rb「俺は止めたんやけどな…」
『あ、ロボロ氏…』
rb「でもまあ、そういうことだから。もうすぐ着くから切るで」
ピッ
『………』
思いは華々しく散り、通話口の静けさに落胆する。お前ら本当にいつか覚えてろよ。
心配になったからといって何もみんなで来なくてもいいのに…。起き抜けで散らかりまくっている部屋を横目に苦笑する。
でも、こうして本気で心配してくれるってことは愛されてる証拠なのかな。
そう自分に言い聞かせながら、長い欠伸をこぼした。
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味のり - とぅき((頑張って下さい！！！！！！ (2022年2月5日 8時) (
レス) @page4 id: c8f16d01ad (このIDを非表示/違反報告)
chokominto - 面白くて大好きです、更新待ってます。ただ体調を崩さないように気をつけて下さい！ (2021年9月1日 21時) (レス) id: d8e12cdfc5 (このIDを非表示/違反報告)
猫鍋 - 読んでいくうちににやにやしてましたw (2021年8月17日 13時) (レス) id: f9f407d9e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらさらさん | 作成日時：2021年8月13日 10時
