殺気で黙らす (ページ9)

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「あ、先輩」
前に先輩の気配を感知したので話しかける、
このくらいだったらスキルを発動しなくても感で分かる
先輩は振り返ると驚いた顔をして鞄から封筒を取り出した

「この時間にここにいると言う事は、お前もこれに行くのか」

軽く頷くと、流石、俺が見込んだオシャと言っていた、電車遅れますよ

軽い雑談をしているうちに、目的の場所に着いたので
部屋に入り、先輩と別れる、壁際がいいんだ

時間まであと少し、というところで少し部屋が騒がしくなった、誰かが吉良涼介だ、と言っていたが誰、そいつ、知らん。

すぐに部屋が暗くなってメガネの男が何か喋る
この部屋に300人もいるのかと思うと何だか気分が悪くなってきた

「世界一のエゴイストでなければ世界一のストライカーにはなれない、か」
無意識のうちに繰り返していた言葉をよく考える
確かに、自分勝手な人間がこの世で一番自由で強い

いいね、と思った
一番最初に駆け出していった少年の後を追って皆が我先にと走る
あれ、いま帰ろうしてるやつ見覚えあるななんて思いながら壁に体重をかけずるずると床に落ちていく
体育座りになってどこで見たんだっけ、と考える。あの人混みの中突っ走る気にならないしね

「……どーした？来ないのか、後はお前らだけだぞ」

気がついた時には周りに人いた人が居なくなっており、どこかで会ったであろう白髪と紫髪しか残っていない

その二人とメガネの人が話している間記憶を引っ張り出して考えるが一ミリも思い出せない

そんな事を考えながらぼーっと見ていると何か許容し難い一種の狂気(エゴ)の様なものを感じて思わず地面に手を当てる
待て僕、この僕は宝具が撃てないから地面に手を当てても何も出てこないぞ

落ち着こうと深呼吸して先程メガネの人が言っていた事を思い返す。信念(エゴ)、か、今まで会った中で最もなエゴイストはやはり____あのマスター、それとサーヴァントだろう、ムカつくけど、それは確かだ。まぁ、母さんや僕、魔術王もだけど、なんて考えているうちに、あの仲良し(仮)組は居なくなっていた、足早いな。