そらるより有名です【part2】

48話 ページ9

あれから彼方もお風呂に突っ込んで、上がったところを真冬と一緒に寝室に押し込んだ。よし、これで寝られる。ベッドは一つしかないけど、二人用だから。

え？なんで一人暮らしなのにベッドが二人用なのかって？んなもん簡単だよ。


ほらほら、さっき美海ちゃん来てたじゃん？たまに美海ちゃんが夜遅くにくるからさぁ、泊めてあげようと思ったの。


そのためだよ、そう。美海ちゃんと一緒に寝たかっただけなんだよ！！！！なんか悪いか！？


『くっっっそ！！！』

拳をソファーに打ち付ける。

『美海ちゃぁぁぁぁぁぁ！！！！！！』





おい誰だ、汚いって言ったのは。出てこいオラ。誰だって可愛い女の子と寝たい願望あるだろ。こう、一緒に寝てたらさ、美海ちゃんがさ、あの恐ろしい美海ちゃんがさ、

「もっと近くに来て？」

ってくっついて来たら…


『うぉぉぉぁぁぁぁぉぁあ！！！！！！』









待って待って、引かないで、お願いだから。ただ願望言っただけじゃん？こういうのはさ、男女関係ない願望だと思うのよ。ね？ちょ、行くなって！！


ソファーにゴロンと寝転がる。結局、美海ちゃんと寝よう作戦は全てにおいて失敗してんだわ。

くっそ、せっかく二人用にしたのにそれを最初に使うのは彼方と真冬の二人かい。ふざけんじゃねぇ。


パチンと電気を消す。カーテンから差し込む月光なんてものはない。生憎曇りです。どうやら、雰囲気を作る気ないんでしょうか。


あらかじめ持ってきていた毛布を肩まであげる。あ、やべ、ソファーで寝るのハマりそう。


しろさばも寝てる。多分彼方と真冬も寝てる。

私 は 起 き て る


めっちゃ暇。でも、夜遅い。無理やり瞼を閉じようとする。けど、眠くないんだわ。


え？ネタ切れ感ハンパない？いやいやいや、そんなことないよ！？確かに、なに書けばいいんだ…とはなってるけどね！？


じゃあ質問。君らは眠くないときに、「寝ろ」って言われたらすぐ寝られるんですかぁ！？

眠れないんだよ、こっちは！！

まぁいっか。暗い中、私は一人で目を閉じる。

朝起きた時に、ソファーから転げ落ちていて体の至る所がバキバキになることを知らずに。

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