無気力な音楽プロデューサー (ページ6)

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ろくページ6

.you side.

私は知らない。

【話題の若き天才、19歳の音楽プロデューサー”kou“が生中継されていたcolorsの最優秀新人グループの授賞式に姿表す。元々本人は顔出しNGで活動していた為、舞台へ促す司会の言葉に目を丸くし、自分に向けられるカメラやスポットライト、そして記者やアーティストに加え多くの観客たちの視線に愕然とした様子を見せた】

後々こんな記事が出されるということを。

今日は新年早々人生最大の恥をかいた。

顔を晒されひっそりと暮らす自分の夢は見事に崩れるし、なにより今記者らしき数人の男女から追いかけ回されてるなんて自分の人生計画に一ミリも入ってなかったんだからな！！くそ！！

さてはこいつら職業誤魔化したかなんかしてこの舞台裏まで入って来た感じか！！

楽屋はcolorsと同じ楽屋だからひとまずそこに逃げればいいんだろうけど肝心のその楽屋がわからん！！
騙されて顔晒されたことに拗ねて一人で飲み物買いになんて行くんじゃなかった！！

『…もう知らねっ、』

自分でも驚くくらいのスピードで廊下の突き当たりを右に曲がり、やけくそで大量に並んでる扉の一つを勢いよく開けて中にはいる。

誰の楽屋かなんて気にしてる余裕はなかった。

これ以上面倒事に巻き込まれたくなかった。

だけど、だからこそ失敗したとすぐ後悔することになる。

？「おい、何勝手に入ってき……………は？」

『………………、うっわ(小声)』

？「お前、、、何してんだ…？」

最悪だ。今日はついてない。

自分は目の前のこの人物が誰か知ってる。

知りたくて知ったわけじゃない。

知らざるを得ないほど人気だったから知ってるだけ。

？「おい、なんか言えよガキ」

あれだ、こいつ防弾少年団のミンユンギだ。