【SKエイト】そんな僕でもスケボーが好き (ページ4)

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『…また暦くん怒られてやんの。』

校内でスケートボードに乗って先生から逃げる暦くん。

どれだけ怒られてんの…

それだけ好きなんだろうな…

あそこまで滑れるようになるまできっとたくさん努力したんだろうな。
こんな私とは、違う。

なんてモヤモヤと考えていたらいつの間にか放課後。

帰りは寄り道せずにお家に帰ってすぐに着替える。

そしてスケボーを持って目的の場所へ。

『はぁー…今日は誰もいない！なんて運がいいんだ、僕…！！』

いつもならもう少し人がいたであろうスケート場。
その中で1人、誰も聞いていないのをいいことに少し大きな声で呟く。

まずは準備運動がてらスケボーに乗って地面を蹴る。

優しく僕を包み込んでくれる風が、いつもより気持ちいい。

そして、段差のある場所を飛んでみる。

ｶﾞｺｯと地面にタイヤが着く音がまた心地いい。

『あぁぁ…気持ちいいよぉ……』

そこからしばらくずっと滑って、気がついたら日が沈みかけていた。

『あ、やば…そろそろ帰ろ。』

スケボーを手に取って帰る準備をする。

その間にもなんだかこの場所から離れるのは何となく惜しくなってきてしまって、スケボーを抱えながら座ってみる。
夕日はゆっくりゆっくりと沈んでいて、少し長くまぶたを閉じ、また目を開けるともう辺りは暗くなっていた。

『…さ、そろそろ帰らないと。』

忘れ物がないかをきっちり確認して帰路につく。
やっぱりなんだかもう少し外にいたくてゆっくり歩く。

そんなことをしてたら家に着く頃にはもう真っ暗になっていた。

『ただいまー』

「おかえり」