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「……なんでもなーい」
兎「ちょ、おい!?邪魔すんな中谷!」
中谷「え、なにが〜!?ほんで独占欲強すぎやで兎さんは!!」
阪本を具体的にいつから好きになったのか覚えてない。
友達と遊んで、ホンマに楽しかったときは当時何を話して笑ったのか覚えてないみたいな感じで、
馴れ初めは何となく思い出せるものの、こうやって淡い恋心を抱いたきっかけエピソードが思い出せないのである。
グラデーションすぎて具体的な時期が決まってないのかもしれないが。
阪本が楽しそうに話してるとか、リラックスしてるんだなあと思う場面を見ると、なんだかほんわかする。
好きな人見ると言うよりかは、推しを推しているイメージに近い。本人が楽しければ私も楽しい。あくまでそこに私がいる必要はない。
まあ、いたらそれはそれで嬉しいのだろうが。共有できることになるし。
こうやって色々考えていると気持ちに整理がついて楽だ。好きという感情だけで突っ走ると、溢れて止まらなくなってしんどくなって、どうしようも無くなるからだ。
それが、きつい。
自分が無力みたいに思えて、やるせないのだ。
そうやってぼーっとしていると、目の前に誰か座った。顔を上げると、さっきまで見ていた阪本だった。
阪本とは仲がいい。……と思っている。でもそれ以上でもそれ以下でもない。
たまに人数合わせで飲みに行ったりするぐらいで……きんちゃんやさすけのレベルなんて到底及んでない。
阪本は、咳き込んで1拍置いてから声を出す。
阪本「今暇?」
「うん。ぼーっとしてた」
阪本「ほな麻雀やろ、オンラインのやつ。前にも誘ったよな?」
「まだアプリ入ってるわ。えー私激弱やけど大丈夫?」
阪本「人数合わせや」
「酷いなあ」
スマホを横にして麻雀のアプリを起動した。フレンドから入ってきて、と阪本はそれだけ言って黙り込む。
おっけぇ、と私も腑抜けた返事をして阪本の文字を探す。
柄にもなくドキドキしてるな。青春みたいで楽しい。
阪本「堂前さんと辻さんと俺とおまえでやるから」
「うわ、強そう」
阪本「おまえ以外全員強い」
「なんやねんそれ笑」
はは、と笑って画面を見る。牌が配られるのを眺めた。
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流(プロフ) - 優香さん» お久しぶりです〜😭りぼんやっぱりマストなんですね……私はばっちりコロコロ読んでました 論外すぎる (2023年5月11日 1時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
優香(プロフ) - お久しぶりです!ちゃおとりぼんで吹き出しました笑 私はりぼんとなかよしでしたw (2023年5月9日 23時) (レス) @page36 id: aada9f26af (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - △さん» わーー良かったです〜😭ちゃんとオチとして落とせたのか不安でしたがそう言っていただけて安心しました……😢❤️この小説執筆意欲のフルエンジンかかってる時に書いたのでめちゃくちゃまとまってます笑 (2023年5月7日 10時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - さかよさん» コメントありがとうございます😭やっぱり東京進出悲しいくて書いちゃいました😭こちらこそこれからもよろしくお願いします🙏 (2023年5月7日 10時) (レス) @page28 id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
△ - 秋定さんと星座の話めちゃくちゃ最高でした!!!全部が全部刺さりすぎて放心してます!!!公開してくださってありがとう!!!!!! (2023年5月7日 1時) (レス) @page30 id: 733d145fde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流 | 作成日時:2023年2月22日 2時