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大原｢まあ可愛いとは思うじゃんね？素直だしさ」
｢……男ってやつは、単純やなあ」
大原｢うわぁーそれ人生で言われると思わなかった！なんか悔しいな」
｢薄っぺらい人生笑」
大原｢うるせぇな笑」
私で我慢してよ、とコップに口をつけながら言うと、｢十分だよ」と、自分から言ったにせよ偉そうな大原にカチンとくる。
｢私この飲み会参加したかった訳ちゃうから、ぶっちゃけ」
大原｢え、そうなの？割とノリノリだったように見えたけど」
｢そう映ってたならよかったわ。演じてたし」
大原｢女、怖ー」
｢コント師としてはいいよな？」
大原｢うむ、文句なし」
はあ、大原おってよかった。窒息するところだった。
前からドンドコ流れてくる料理を適当につまみながら、2人で会話を交わす。
意外と盛り上がって、左側でなんの話しをしてるのやらという感じ。
そんなこんなで大原と話し始め時間が経ち、ほかの後輩からもポツポツ話しかけられて、最初よりかは楽しんでいた私。
そろそろこの空間にいるのもしんどい。阪本じゃないけど、もういいや、【この】飲み会の雰囲気は。
でもまだ大原とは喋りたいな。会話のノリ乗ってたしな、さっき。
マユリカや紅しょうが達と同じタイミングで上京してきた私。
所属した無限大ホールには何回か訪問したことはあったけど、やっぱり初めは慣れないもので。それが同期であったとしても。
その中の一組がダンビラムーチョだ。2人とも物腰柔らかく、でもやっぱり33期生だからなのか、ビジネスでもプライベートでも変。
だけど何故か私と波長があった。
何気今、初めて深く喋ったけど、かなり盛り上がって笑ったし、M-1の決勝を体験してるだけあってか(失礼)アツい話もできそうである。
私はそう言うクサイ話が好きだ。
それに、ダンビラムーチョとはもうちょっと仲良くなっておきたい。
またコソコソと大原に話しかける。
｢……んな、大原。2人で飲み直さへん？」
大原｢え、……ってーのは、今から？」
｢うん、ここ抜け出して。後輩ばっかで気まずいしさ……あかん？」
大原｢うわ、そういうところで関西弁の破壊力出してくんなよ〜……。可愛いと思っちまっただろ〜」
｢OKってこと！？」
大原｢ん、悪くねえ。積もる話もあるだろぉ」
｢ないわ、まだ関係浅い私らには笑」
ヤッター、と少しソワソワしながらその時を待つ。
皆の騒然とした空気が、まあまあ落ち着いたなと思った頃に、｢そろそろ帰るわ」と私が先に口を出した。
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作者名：流 | 作成日時：2024年3月3日 22時
