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阪本｢やっぱ俺では限界があるわ｣
中谷｢いやいや……おまえめちゃくちゃふざけてたやん。限界にすら行ってなかったやろ。｣
と、言うことで。
｢ということで……？｣
中谷｢ということで！｣
阪本｢ということで、や。｣
あのーごめん、意味がわからんねんけど。
目の前でニコニコする中谷と、不服そうに猫背で立つ阪本の顔を見比べた。あまりにも陰と陽すぎる。
中谷｢あれ？Aって俺らのラジオ聴いてないの？｣
｢たまに聴くぐらいで全部は聞いてないよ……そんな聞いてて当たり前みたいに自信満々で言ってくんな。腹立つ｣
阪本｢中谷が恋愛に枯れすぎてて死にそうやから、Aの恋愛テクでいじったって欲しいねん｣
中谷｢いじって欲しくは無いけどやな｣
へえ。ということはそれはラジオの出演依頼ってことで間違いないのかな。
今をときめく芸人、マユリカ。
そいつらの同期である私からしてみれば、彼らと一緒に過ごした苦難の数々を最初から知ってるわけで。
もちろん、それはお笑いとしてでもそうだし、恋愛としても。
中谷｢ちなみにやねんけど、Aは今彼氏おる？｣
｢いないですよ｣
中谷｢あら、……そうなの｣
｢何その反応？ごめんね？いなくて！？？｣
阪本｢Aの地雷、稲田とだいたい一緒やで｣
中谷｢気をつけるわ……｣
｢やかましいな。あそこまでヒステリックちゃう｣
これいなみきにバレたらヤバいな。お口チャックしないと。マユリカの。
｢恋愛テクって言うけど、あたし別にそんな恋愛の修羅の道通ってきたわけじゃないで。｣
阪本｢なまじ常識はありそうやん、33期の中で｣
｢褒めるか貶すかどっちかにしぃよ｣
中谷｢まあ前回のラジオの内容を大まかに言えば、
阪本に女性役やって貰って、デートに行くっていうデモンストレーションをしてんけど、
そこで俺がアカンかったところを指摘してもらう……みたいな｣
身振り手振りで中谷が説明するので、ラジオを聞いていないけど、何となく話を理解した。
こいつ、ほんまに動きでかいよな。横の阪本の顔、鬱陶してくてたまらん、死んでくれって顔してたけど。
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作者名：流 | 作成日時：2024年3月3日 22時
