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まじで、Aも上京するん、と嬉しさを隠し切れない様子でソワソワしながら近づいてきた。
どけ、邪魔じゃ豚、と足で中谷を少し蹴りながら、｢おめでとう｣と素直に笑う。
阪本｢じゃあきんちゃんとかさすけとまた頻繁に呑みに行けるってことやんな？｣
｢私あんまりお酒飲まれへんよ……？｣
阪本｢ええーのー。飯食っとけ｣
ふぅ〜〜と小躍りしながら、ペシペシと頭を軽くリズムに乗りながら叩いてくる。
阪本｢劇場所属するやんな？？無限大やんな？？無限大｣
｢それもまだ決まってな……｣
阪本｢無限大って約束しろ！！喋り相手おらんねん、よっしゃ、これで1人ちゃうわ｣
不機嫌な阪本ほどダルいものは無いが、こうやって上機嫌でも鬱陶しいには鬱陶しい。
そのワイワイ加減につられたkento fukayaがフラ〜っとやってきた。聞かずとも、内容は筒抜けのようだ。
kento fukaya｢ようやく踏ん切りがついたね。おめでとう、俺と一緒に東京で孤独なピン芸人生活を歩もう｣
｢もう既に不安やわそんな誘い！あんたで売れんかったら私はどうなるの……｣
きん｢まぁたAのネガティブモードや｣
中谷｢自信無さすぎやろ｣
俺たちが最強バックアップしてやるよ！最悪売れなかったら1人ずつ順番に扶養に入れてもらえ、とkentoが笑えない冗談でガハハと豪快に笑う。
ご法度やろこいつなんやねん、とピキッたが、真剣に慰めてもらしくない。
彼なりのやり方だろう。あの秋定のように。
嬉しくて、へへ、と笑い声が漏れた。
秋定｢東京が一気に大阪臭くなるな｣
｢秋定｣
ありがとう、と盛り上がっている塊から1歩引いて見ている秋定に言うと、
｢ん、なんか俺の言ったこといいように受け取ってくれてありがと｣と、ペシペシ頭を叩く。
秋定｢お互い頑張ろ｣
｢私は滝音と同じ土台にすらおらんからまずそこにあがることからやな……｣
秋定｢もうそろそろウザイって、そのネガティブムーブメント｣
まあ、あっちに行けば、顔なじみの同期達が待っている。
東京を侵略してやる思いで行ってやるか。
決意の意味で、ふんすと大きく息をした。
もう大阪がスッカスカになっちまって辛いです……東京でも頑張ってほしほし星野ジャパン
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作者名：流 | 作成日時：2024年3月3日 22時
