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目の前のサラリーマンの手を伝って、見て、ゾッとした。
手が、濡れていた。若干息が荒いが、それは近くにいる私にしか気づいてないらしい。
ツン、と鼻をつく独特な匂いに、その濡れている液体がなんなのかを察した。
ビックリして固まってしまった私を見て、より息を荒くした痴漢のおっさんは、その手をだんだん私の太ももに近づける。
トンネルを抜けて、駅が見える。
涙が出そうになった時、｢なあ〜｣とさすけが間延びした呼び掛けをした。
痴漢のオッサンは分かりやすくビクついた。さすけの声が、誰も喋らない無の空間に、酷く響いたからだと思う。
｢な、なに？｣
さすけ｢なあーーって、｣
｢え？さ、さすけ？｣
さすけ｢なあ、アンタに言うてんねんけど。｣
さっきまで大きかったさすけの声が、急に小声でそう囁くように言った。
いつもは高くてダミ声のような特徴的な声が、背筋が凍るほど冷たく低い声で呼びかけていた。
オッサンは酷く動揺しており、先程までの私のように震えているように見えた。
【次は、心斎橋────心斎橋─────】
電車の案内の声とともに、扉が開いた。ぐっ、とさすけは前に半身出して、ズンズンと直進した。
目の前のおっさんが釣られるようによろけた。
私も後ろの人に押されるようにして前に出る。
おっさんは苦しそうに顔を歪めて、 流されるように出たので、
2人とは離れてしまったが、おっさんの手首がちらっと見えた。
その手は赤黒くなっていて、それは未だにさすけがものすごい力で手首を掴んでいるせいだと、容易に考えついた。
さすけが痴漢のおっさんの耳元になにか囁いていた。
それに目を見開いたおっさんは、バケモノを見るかのような目で私とさすけを見比べて、慌てて去っていった。
私はさっきまで怖かったのも忘れて、ぽかんとしてそれを見ていた。
さすけ｢んな、A大丈夫？なんかさっきあのおっさんに変なことされとったくない？｣
｢え？あ、いやー……うん、多分……｣
さすけ｢怖かったよな、あたしがガツンと言っといたから｣
｢え？……ああ、そうなんや……あ、ありがとう｣
な！とおっさんの写真をスマホに掲げながらさすけは笑った。
用意周到というか、高材疾足というか……。
末恐ろしくなりながらも、助けてくれたことに素直にかっこいいと思った。
さすけ｢Aの体を傷物にするやつは許さんでー｣
｢なんか恥ずかしいからやめてくれ……｣
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流(プロフ) - かっこさん» 🍔さん！！😭存じ上げております！！まさかこんな所でも会えるとは……こちらの方でもよろしくお願いします😭🙏 (1月8日 21時) (
レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
かっこ - えっえっまさかまさかのTikTokで存じ上げておりました……！！あの神絵師様だったとは……！！！TikTok、僭越ながらフォローさせていただきました！！🍔です！！ほんと、いつも供給おサンクスです！！応援しています！！😭😭 (1月8日 15時) (レス) id: c6e86dc049 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - かっこさん» ウワ〜ありがとうございます😭😭分かりにくくてすみません〜😭この小説の2話目の宣伝というお話に、ポイピクというイラスト投稿サイトに載っけてます…！！！めちゃくちゃ夢絵ばっかりですがたまに更新してるのでよかったら…！！ (1月8日 12時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
かっこ - 初コメ失礼します！小説、いつも繰り返し見させてもらっています！質問なのですが、流さんのイラストはどこで見られるのでしょうか…？😭流さんの小説大好きなのでイラストも拝見させていただきたいのですが調べても出てこなくて…教えていただけませんか😭 (1月8日 8時) (レス) id: c6e86dc049 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - 東雲 櫂(しののめ かい)さん» ワ！！おすすめからありがとうございます！！🥲🥲💞ハエ〜〜〜嬉しいです😭😭😭💞💥💞💞励みになります…………😿😿😿🎶💙 (12月19日 15時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流 | 作成日時：2023年12月18日 14時
