happiness

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堂前「可愛いことするやん」


「可愛くないですって」


堂前「そんなんやから当てられるんやでぇー」


「はい？」



意味がわからなくて本当に素っ頓狂な声が出た


辞めてくれよ当てるの。嫌なんだよあの時間


シンプル数学苦手だし嫌いだしできないし

中谷くんじゃないけど、本当に嫌がらせとしか思えない



堂前「俺はプリント置きに来ただけやから。落ち込むのも程々にな」



あんたのせいや


そう思いながら、ルンルンで帰っていく堂前先生を睨む


ふう、とため息を着くと、大変やな、と横で声がした



「秋定くん」


秋定「また堂前先生に絡まれてんの？」


「そう。さすがに酷いよな？」


秋定「酷いな」



今日可哀想なくらい当てられてたもんな、と頬杖を着いて細い目をより細くしながら秋定くんは言う



やっぱみんなからもそう見えてるんや……



｢どうしたら当てるのやめるんやろ｣


秋定｢んーーAが数学得意になるしかなさそうちゃう｣


｢まじか｣



秋定くん数学得意？と聞くと、いや俺は社会しか無理やから、暗記しか無理やから、とめっちゃ笑顔で言ってくる。


清々しいな逆に……


そういえばテスト返しの時に私と遜色ないぐらいすごい顔でなんかぶつくさ言われてたような。仲間か……



｢私、社会も苦手なんよ。また教えてよ｣


秋定｢まあ、教えるって言うか、ほぼ覚えるしかしてないけどさあ｣


｢そんな冷たいこと言わんでさ！頼む〜お菓子あげるから」


秋定｢いやまあーー俺でいいならいいけど」



言うても中間も近い。そろそろ用意しないと、ボロボロの結果になるのは目に見えてる。


痛む目頭を押さえた。












中谷｢A帰ろーうぜ〜」


阪本｢帰るぞブス｣


｢は！？ブスちゃいますけど！？


……ごめん、今日は数学聞きに行くから先帰っといて」


中谷｢……ほんま強いよな、メンタル」



俺やったら行きたくないわ、と苦い顔をして言う中谷くん。


いやまあ私も行きたくないけど、と思わず背中を丸める。










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