▶︎ ページ17
.
「あ、中谷……」
中谷「え、……あの、あのさあ、」
ダメージを受けたような、今にも泣きそうな顔をしながらこちらに来る。
ただならぬ空気に、私はゴクリと生唾を飲み込む。
中谷「さっきケツと何話してたん?、」
「いや、特に何もないよ。他愛もない話」
中谷「なんか料理食いたいとか言ってなかった?」
「……ああ」
そこまで聞こえてたのか。
なんか変に隠してもうたし、悪いことしてる気分やな……
「なんかケツがさあ、今更私の料理が食べたいとか言い始めて……、やっぱ変なやつよな、あいつ!笑
別に私、料理が人一倍うまい訳でもないのに、変にわがまま言いよって─────。もう解決したから、うん、大丈夫よ」
中谷「作るん?」
「ん?うん、うるさかったから。」
中谷「……いやっ、ごめんな?これ俺の勘違いやったらめちゃくちゃ申し訳ないねんけどさ、」
Aの料理って、俺だけのものじゃなかった?と、手を握りながら伺うように私の顔を見る。
え?と思考が止まる。
「え?なに?どゆこと?」
中谷「俺しか誘ってなかったみたいやったからさ、俺だけに……その、作ってくれてるんかな〜って思って、」
俺思いっきり、そういう下心ありで通ってたんやけど、と顔を赤くして口元を触りながら言う。
中谷「でも、言う自信なくて……前もひよってもうて、言われへんかった」
「……ふ、ふふ、ふ」
中谷「いやごめん!!?!めっちゃキモイよな!?忘れて、ごめん、忘れてくれっ、」
「いやちゃうねん、こんな、笑笑 こんな漫画みたいなことあるんやって思って笑笑」
「……え、まさか」
ほんまに?とみるみる嬉しそうになっていく中谷に、どうかな?と口に人差し指を当ててやると、
おまえ〜〜!!!可愛いなあ〜〜!!!と私を抱きしめてクルクル回る。
ごめんケツ、そしてありがとうケツ。
もう、フレンチコースみたいな豪勢なやつ、作ってあげるから。
(今日はお祝いかなあ)
.
214人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
流(プロフ) - テンプラ衣さん» コメントありがとうございます!1作品目からわざわざありがとうございます…!そんなそんな…!私にはもったいなさすぎるお言葉、とっても嬉しいですT T これからもマユリカ中心でちょくちょく更新していきますね〜!コメントめちゃくちゃ励みになります〜T T (2022年12月28日 14時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
テンプラ衣 - 初めまして!前々作からの密かな主様のファンです笑私はマユリカさんがすごく好きで、主様が書くお話がすごく上手で尊敬しております✨一つのお話を何回も読み返してしまうほどハマってしまいました🤭更新頑張ってください❤️🔥 (2022年12月28日 11時) (レス) id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
栞 - 初めまして、こんにちは!突然ガツガツいって申し訳ないのですが、私も最近大学受験を終えたので流さんと恐らくですが同い年でして^^好きな芸人さんもドンピシャで同じで勝手に運命を感じております^ ^よかったら仲良くしてください〜!更新楽しみにしております! (2022年10月20日 22時) (レス) id: 8363d56a5d (このIDを非表示/違反報告)
244yuka(プロフ) - 中谷沼に落とされた私にとってはもう沼から上がれなくなる素敵すぎる作品でした…!!多分1時間に3回くらい読ませて頂きます!笑 (2022年10月7日 16時) (レス) @page17 id: 14faa5d2a0 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - ねこさん» ウワァ〜!!届いて良かったです!!めちゃくちゃ遅くなってしまって申し訳ない……T T いっぱいいっぱい読んでください!!!フン!!!これからもあっきーの小説ちょこちょこ出していくので見てみてくださいね〜^^ (2022年10月3日 13時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:流 | 作成日時:2022年10月2日 23時