【アイナナ】すごい幼馴染【Re:vale】 (ページ32)

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スタンバイに向かうモモくん、ユキくん、二人の背中を見送って、私は関係者席へとやってきた。

「もう、大丈夫。きっと……」

オープニングは大成功と言っていいだろう。TRIGGERとIDOLiSH7のみんなのおかげで、もう、会場のボルテージは上がりきっている。あとは、二人を信じようと思う。

「こんばんはー！Re:valeでーす……！」

「こんばんは。今夜は僕達と最高の夜を過ごそう！」

そう挨拶をして出てきた二人は、いつも通りの二人だった。

「TRIGGER！IDOLiSH7、ありがとう！さっきのメドレー、実はサプライズしてくれたんだよ！」

「うちのマネージャーも一枚噛んでたみたいでさ」

「あーこれ、聴いたことある、いい曲だなーと思ったら……」

「いい曲って、自分で言うな」

あの二人、言わなくても良いことを言っちゃうんだから……とため息が出る。でもテンポのいいMCにオーディエンスからは笑い声が止まらなかった。

「嬉しいときも、悲しい時も、俺にはユキが居て、マネージャーが居て、ファンの皆が居て、事務所の人やスタッフの人たちが居て……、たくさんのアーティストに出会って、かわいい後輩にも恵まれて、大勢の人のおかげでここまでたどり着いた」

広い会場に、モモくんの声が、想いが響く。

「これからも、もっともっと、頑張っていくよ……！俺、Re:vale大好き！これまでも、これからも、最高のRe:valeをみんなに届けます！」

「五年分の感謝を込めて、」

Re:valeで、"SILVER SKY"！モモくんの声の後にメロディが流れ出す。イントロから、モモくんの歌い出しまで、とても長い時間に思えた。祈るようにステージを見つめる。

「～～♪」

「……！」

聞こえてきたモモくんの生歌に私は気づけば、涙が出ていた。

「声……、戻ってる……！良かった……、良かった……！」

そして、終盤になり、ゼロのカヴァーである"Dis one"を完璧に歌いこなした二人。ゼロの消えたステージで、ゼロの歌が蘇ると、会場は感動に包まれた。

「このステージの復活と、このステージを伝説にしてくれたゼロに、感謝を込めて歌いました！この場所で、ユキと一緒に、ゼロの曲を歌えて、本当に幸せです！」

これからも、Re:valeをよろしくお願いします！そう言ったモモくんに、オーディエンスからは盛大な拍手が送られていた。