6.見つかったよ ページ7
rb目線
rb「……でもなぁ…やっぱり、こんな無法者集団に入るとか……うーん…」
A『クライン君はさ、真面目だよね。』
は？急に何言っとんねん。
知り合ったのこの前やろ？
A『だってクライン君本当は運動苦手なのに、動画とか見て放課後練習してたりさ？』
rb「な、んで知っとんねん。」
A『…師団室の片付け終わって、帰ろうとしたら誰かが練習してるんだもん。でも、あれってやっぱりクライン君だったんだね。』
見られていたことに恥ずかしさを覚える。
A『あと、お兄さんからも色々聞いたよ。色んな師団に入部しては退部してたんでしょ？…それってさ、ある意味才能だと思うんだよね！』
rb「は？」
意味のわからないことをつらつら並べてくるA。
我々師団はこういう奴ばっかなんか？
A『クライン君、何でもそつなくこなせるタイプ？っていうのかなぁ、器用なんだよ！多分！
だってさ、色んな師団入って、真面目すぎるから退部してきたんでしょ？才能を認めてもらえなかった訳じゃないじゃん！てことはさ、何でもできるんだよ！クライン君って！』
A『あ、ごめんね、話すのに夢中になっちゃった。クライン君の事情もあるのに…』
rb「……んで、」
自分でも驚くほどの小さい声が出る。
rb「会ったばっかやん。何で、そんな俺のこと良く言ってくれるん？」
A『会ったばっかなんて、関係ないよ！……あ、強いて言えば…私はね、人を見る目だけはあるんだ。』
悪魔やけどな、なんてツッコミは喉で止めた。
A『……入る気、起こったら来てみて？クライン君なら、きっと良い師団に入れるよ、私は応援してる。』
rb「お…ん」
A『じゃあね！また今度！』
rb「じゃあな。」
ドアを開け……何かぶつかった？
？「いった！？うえええん……それにしても、Aちゃんいい子すぎだよぉ…」
rb「………兄さん？」
？「……だ、誰に言ってるのかな？ぼ、僕は…ペイントゥだよ？」
馬鹿なことを言っている兄さんが、被っている変な帽子と変な眼鏡を取る。
pe「き、奇遇〜…ｽﾞﾋﾞｯ」
pe「い、一緒に帰ろーぜ！あはは！」
ペイント兄さんは誤魔化すように話を逸らす。
pe「………良い師団、見つかった？」
rb「…見つかった、かも……」
pe「！！良かっだぁ…うわあぁぁん！」
rb「ほら、兄さんティッシュあるから…」
『また今度！』って、もう一回行かへんといけんやん。
でも、満更でも無い自分もいた。
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作者名：闇の塩分 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/egg/
作成日時：2022年11月20日 20時
