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楽屋に通され、取り残された私達はしばし雑談をした。普通に話しているが彼らも新進気鋭の人気アイドルだ。
「オレ達のこと知ってます?」
「えぇ、友達が最近すごい勢いで布教してきます。ブラホワも見てましたよ」
「え、嬉しいなぁ!な、一織!」
「そうですね。ブラホワはやはりファンでない人の目にも止まりますし効果は大きいですね」
「その友達は誰推しなんですか?」
「確か七瀬陸、くんですね。センターの」
なんて話しているとリハーサルの音が止んだ。うわ、どうしようリハ直後の推しなんてライブDVDの特典映像のバックステージ映像でしか見た事がない。
あからさまに緊張が全面に出ていたのか三月くんは「オレ達には全然緊張してねぇのに」と笑った。
確かにそれはそうなのだが、それとこれは別問題だ。
耳を澄ますと遠くからRe:valeの話し声が聞こえる。緊張は最高潮だ。この後数時間後には本番だと言うのにそれまで持つかどうか心配だ。
私の心臓が。
ガチャリと楽屋のドアが開いた。
「モモ、リハも調子よさそうでよかったよ」
「バッチリだよユキ!任せてよ!」
「あ、三月くんに一織くんと……もしかしてお気に入りの店員さん?」
「ごめん待たせちゃった!?」
「い、いえいえそんな!全然です全く全然!!!」
Tシャツとジャージに前髪をちょんまげのように束ねた百くん、上下ジャージにポニーテールの千さん。
バクステRe:valeだ。
「オレたちと態度が全然違ぇよな」「そうですね、まぁファンですし」なんて後ろから会話が聞こえる。
聞こているぞ和泉兄弟。
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なつめみく - 最近のスレもいいけど少し前のスレもすき。やっぱセンスありすぎるよこのひとっTE⭐ (9月24日 20時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
お寿司ごりごり(プロフ) - 柚木なずなさん» コメントありがとうございます(^^) そう言っていただけて嬉しいです! (2020年7月19日 6時) (レス) id: b110c74a4d (このIDを非表示/違反報告)
柚木なずな - この作品を作ってくれてありがとうございます!ドキドキしっぱなしです/// (2020年7月19日 0時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お寿司ごりごり | 作成日時:2020年5月29日 0時