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「文句があるなら聞いてやるよ。喧嘩売るってんなら買ってやる。けどなぁ・・・この三人を巻き込むのは筋違いだろ?」
「く、来るな・・・近寄るなぁ!!」
「姉ちゃん!!!」
「待て!行くな!」
飛び出そうとしたもう一人の俺を止めて様子を窺う。
フードの奴は骨を飛ばすが人間は構わずフードの奴に近づいていく。
「何故止めるんだもう一人の俺様!!このままじゃ姉ちゃんが・・・」
「あいつらだって大人しくしてるんだ、俺達も見物しといた方がいいんじゃねーの?」
マネーの言うとおりだ。今まで一緒にいただろう三人は誰一人動こうとしない。
あいつは、自分を殺そうとしたモンスターをMERCYしようとしてる。
殺されるかもしれないのに。
「へぇ。近くで見たらますます似てるわ」
「や、めろ・・・来るな・・・」
「お前さんも平行世界の兄弟なのねぇ?サンズ」
「!!?」
サンズ?あのスケルトンが?
驚いてるところに更に人間がフードの奴を抱きしめた事で更に驚いて目を見開いた。
「あー。やっぱお前さん殴るの無理だわ」
「ぁ、ぁ・・・」
「つーか弾幕まで似てるとか卑怯じゃね?弟殴るみたいで気分悪いわ」
「は・・・離、せ・・・」
「お前さんが謝るまで離サンズ、なーんてな((ツクテーン」
・・・くだらねぇ。この状況でジョークが出るなんて普通じゃねぇな。
「ぁあ・・・ぁぁああああああああっっ!!!!」
「うおっ」
「やめろ!!やめてくれ!!俺は・・・俺はっ!!!」
フードのサンズは人間を振り解くと叫びながら姿を消した。
同時に人間が倒れてもう一人の俺と待機してた三人が駆け寄った。
「姉ちゃん!!」
「ハナオ!!おい!しっかりしろ!!」
「勝手に死ぬとか許さないからね!!聞いてるの!?」
「・・・!」
俺とマネーもゆっくりと人間に近づく。
近くで見ると傷が酷いのがわかる。
そういやフードのサンズは殆ど無傷だったな。
まさか・・・
「超痛ぇ・・・こんなに痛いのいつふりだろう」
「姉ちゃん!!俺様がわかるか!?」
「おーパップか・・・やっと見つけた。ラズ達は?どこも怪我してないね?大丈夫だね?」
自分が大怪我してんのに弟を、一緒にいた奴らを気にかける人間。
こいつ、怖くないのか?
一歩間違えば死んでたかもしれねぇのに。
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