3話 ページ45
〜A side〜
Taemin「はぁ…。」
彼はため息を吐くと呆れたように私を見た。
Taemin「誰かに俺のこと聞かれた？だから、ここに逃げてきたんだよね？」
…バレていた。
バレないふりしても全部お見通しだったようだ。
もう嘘は付けないと、私は本当の事を話した。
「誰かがテミンを探してるって知って…取られたくなかった。テミンの事…。」
私の話を真剣そうに聞きながら彼はゆっくりと相槌をうっている。
「最初はテミンがアイドルなんて知らなくて途中で知って…その時は諦めようって思ったけどやっぱり好き…。テミンと一緒にいたい…。」
言い終えると彼は私の髪を耳にかけるとそっと顔を覗き込んだ。
Taemin「今日Aがいない時にチャイムが鳴ってインターホン見たら俺の知っているスタッフがいたんだ。居留守したけどね。でも居場所がバレたってしまったことは変わりない。だから、今日で終わりにして、Aの元から去らなきゃって思ってたんだ。」
「え…？」
Taemin「こうして一緒に逃げてくれたのは予想外だったけど。」
彼は少し微笑むと私をそっと抱きしめた。
ありがとうと言いながら。
抱きしめる手を離すと彼の瞳には涙が溜まっていて、それを隠すように下手に笑いながら私を見る。
Taemin「俺があの世界から逃げても連れ戻される日が来るの分かってたんだよね。でも…それでもAと少しでもいられたらって思っちゃって…。」
そう言ってへへっと彼は笑う。
Taemin「俺、もう行かなくちゃ。」
彼は私に精一杯の笑顔を向けた。
その瞬間がすごくスローモーションに見えて、その私に笑いかける瞳から溢れる涙の雫が、ゆっくりと綺麗な肌を伝い、下へと落ちて行く。
『俺、もう行かなくちゃ。』
その言葉が私の頭に何度もリフレインした。
彼はすっと立ち上がると自分の荷物を持ち、ドアへと歩き出した。
私は咄嗟に彼の背中に飛びついた。
「行かないでっ…。」
Taemin「A…。」
私は逃げないように強く強く彼を抱きしめる。
その服から私の大好きな彼の香りがして、今の私にはその香りがとても切なく感じる。
Taemin「今日でわかったでしょ…？すぐに居場所は見付かるよ。だから、今別れるか後で別れるかしか選択肢無いんだよ…。」
「だったら…っ。もう少しでいいから一緒にいたいっ。お願い…！」
わがままで彼を困らせてもいい。
後少しだけでも…
一緒にいさせて欲しい…。
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あいる(プロフ) - 流愛さん» わぁ〜めっちゃ嬉しいですヽ(；▽；)ノ励みになります、ありがとう♪ (2017年8月7日 20時) (
レス) id: 58070ba042 (このIDを非表示/違反報告)
流愛(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからの展開が気になっていつもドキドキしながらみています！頑張って下さい(*´∇｀*) (2017年8月6日 19時) (レス) id: ff09b1e312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいる | 作成日時：2017年7月28日 21時
