鎖 ページ42
〜A side〜
「キス…してくれないの？」
不安が入り交じった声で聞く私に、彼は目を私から逸らすと少し黙った後、口を開いた。
Taemin「なんだか…Aを汚してしまいそうで…。」
彼の言葉の意味が理解しきれなくて、
「どういう事…？」
と聞くと、苦しそうに彼は答えた。
Taemin「俺のせいで…Aを汚してしまうんじゃないかって…」
自分を責めるような彼の言葉。
誰が彼にこんなことを言わせているのかと思うととても悔しくなった。
私は彼の顔を両手で持ち、自分の方へ向かせると、ゆっくりと彼も私の目に視線を合わせた。
「なんでそんな事言うのか知らないけど、私はテミンになら汚されても構わないよ？テミンがどんな秘密を持っていようと、受け止める覚悟だって出来てるんだから…。」
私がそう言うと、見つめ合う彼の瞳からは涙が滲んで、それを堪えるかのように下唇を噛み締めているようだった。
その瞳から私の心にまで悲しみが流れ込んで来る。
私がまた何かを言おうとすると、テミンは私の手を払い除け、逃げるように『ごめん』と言い反対側を向いてしまう。
「ごめんって言われても分からないよっ…それじゃテミンの悲しさをわかってあげられない…っ。」
Taemin「ごめん…言えないんだ…Aごめん…っ。」
何度もごめんと繰り返す彼の肩は震えていて、その背中はとても孤独を感じる。
私は涙と悔しさを堪え、孤独な彼を後ろから抱きしめた。
やっぱり彼の悲しみを知ることは私には出来なかった。
キスをしてくれない理由も、
何かからここに逃げるように来た理由も、
何度も『ごめん』と言う彼の言葉も…。
でも…私に好きだよって笑うテミンの笑顔は…
本物だって信じていいんだよね…？
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あいる(プロフ) - 流愛さん» わぁ〜めっちゃ嬉しいですヽ(；▽；)ノ励みになります、ありがとう♪ (2017年8月7日 20時) (
レス) id: 58070ba042 (このIDを非表示/違反報告)
流愛(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからの展開が気になっていつもドキドキしながらみています！頑張って下さい(*´∇｀*) (2017年8月6日 19時) (レス) id: ff09b1e312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいる | 作成日時：2017年7月28日 21時
