7話 ページ12
〜A side〜
Taemin「これがAの思う楽しいこと？」
そう言って彼はまた私の唇を塞ぐ。
マスクの下にあった彼の唇は思った以上に魅力的だった。
とても柔らかくて、上手く私の唇に吸い付いてくる。
徐々に私の体の力が抜けていくのがわかった。
そして体が痺れて、頭は薬をやった時のようにぐわんぐわんと回り始めた。
今までたくさん男達に払わせた、どんなに美味しい高級料理も、テミンの唇に比べると比にならなかった。
ーーー
ーー
ー
私が何も出来ないでいるとテミンは私から唇を離しつぶやいた。
Taemin「そんな顔して…なんでここに連れてきたんだよ…。」
「………。」
そこで私は天国のような世界から目が覚めた。
何も言えなかった。
ただただ、圧倒されていた。
あんなにニコニコとしていたテミンが、いきなりマスクを外すと猛獣のようになっていたのだから。
…油断した。
ただのへらへらしたお人好しで金持ちのおぼっちゃんだと思っていた。
彼にこんな男の部分があったなんて…。
Taemin「A、楽しさを追求しても、見ず知らずの男とこんな場所になんて来てはいけないよ。」
そう言う彼にはさっきまであった笑顔はもう無かった。
一緒にご飯を食べていた時の笑顔が遠い昔の事のように感じる程。
Taemin「Aの楽しい事…見つかるといいね。」
そう言って力なく笑う彼は、それ以上何も言わずに部屋を出て行ってしまった。
ー…バタン…ー
彼が去った後も私は呆然としていた。
私は…
キスされた…
しかもカモに。
でも嫌じゃなかった。
あんなにお金を取ることしか考えていなかった筈なのに…。
むしろハマってしまいそうだった…
ーーー
ーー
ー
ーー
ーーー
ープルルルル♪ー
放心状態の私を呼び覚ますその悲痛な音はタクミからの着信だった。
「もしもし？」
「お、出た。どうだった？大物は。」
「あぁ〜…あいつは無理だわ。」
「は？また逃したのかよ！」
「うん…。」
「…まぁ…そんなこともあるよな。」
「……ありがと…。」
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あいる(プロフ) - 流愛さん» わぁ〜めっちゃ嬉しいですヽ(；▽；)ノ励みになります、ありがとう♪ (2017年8月7日 20時) (
レス) id: 58070ba042 (このIDを非表示/違反報告)
流愛(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからの展開が気になっていつもドキドキしながらみています！頑張って下さい(*´∇｀*) (2017年8月6日 19時) (レス) id: ff09b1e312 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいる | 作成日時：2017年7月28日 21時
