ゲームをしよう ページ5
「世の中には”愛してるゲーム”なるものがあるらしい。」
「何やそれ。」
「ふむ。」
「あ、それ僕知っとるで。」
休日の午後。暇過ぎてネットを漁っていると、”愛してるゲーム”というものを見つけた。
今リビングに集まっているのは、グルッペン、トントン、大先生、ゾムだ。
いない弟達は私が買い出しに行かせた。じゃんけん弱いのが悪い。まぁ、マンちゃんがいるから安心だろう。
「トントン知らないの?だいぶ前からあったらしいけど。」
「知らんわ。」
「何、A姉ちゃんやるん?」
「暇だし。やろうと思って。」
「ほう…ルールは?」
「向かい合って座って、一人が”愛してる”って言って、もう一人が”もう一回”って言う。それを繰り返して、照れた方が負け。」
「面白そうだな。」
珍しく乗り気なグルッペンが、ウキウキとしだす。他の奴等もやる気なのか、やろうやろうと口々に言った。
「じゃあ第一回戦。私とグルッペン。」
「適当に決めんなや。」
「良いじゃない。別に減るもんじゃないでしょ。」
「SAN値が減る。」
「何よ、地味にうまい事言うよね。」
「否定しないんやな。」
「面倒。いいや、やっぱりトントンとやるから。」
「おう、逃げんのか？」
「は??良いよ、やる??」
「上等だ。」
ﾊﾞﾁﾊﾞﾁと火花を散らし、睨み合う。後ろから”何ですぐこうなるんやろなぁ…”と、トントンの声が聞こえた。
「ほな第一回戦。グルちゃんと姉ちゃんね。グルちゃんが”愛してる”って言う方ね。じゃあスタート。」
「愛してる。」
「もう一回。」
「愛してる。」
「もう一回。」
□■□■
どれ位”もう一回”と言っただろうか。一生分の”もう一回”を言っている気がする程だ。
でも負けたくない。その思いだけは確かだった。
「長い。終了や。」
「もういっ…、何よトントン。邪魔しないでよ。」
「そうだゾ。折角もう少しでいけそうやったのに。」
「は?どこがよ。」
「ストップ言うとるやろ。流石に長すぎや。引き分けな。」
トントンに口を塞がれ、ﾓｺﾞﾓｺﾞとしか言えなくなる。
ﾁﾗﾘと時間を確認すると、開始してから20分程経っていた。成る程、確かに長い。
「第二回戦…する?」
「しない。グルッペンが敗けを認めない。」
「おぉん?敗けはお前の方やろ。」
「私が圧勝でしょ。」
「引き分け言うとるやろ。」
トントンに頭を掴まれ、私は即座に黙った。怒らせたらアカン。()
こうして、”愛してるゲーム”大会は、私とグルッペンの言い争いによって早々に幕を閉じた。
また機会があればやりたいなぁ、なんて思ったのは秘密。
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ハムぷー(プロフ) - 続きはまだかァァァァァァァ！！！！！！！ (2019年3月5日 22時) (
レス) id: e1b13f536c (このIDを非表示/違反報告)
@Akane.Per_1945:小説執筆中 - ロボロとシャオちゃんちょっと持って帰りますね( (2018年5月27日 8時) (レス) id: 36a89c900f (このIDを非表示/違反報告)
おじゅん(プロフ) - いつも更新お疲れ様です！！すごく大好きです…！読んでる時も、読み終わった時も心が暖かくなって本当に素敵です！応援してます！ (2018年5月2日 23時) (レス) id: bb3fd5cea6 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - ひよのさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!もっとﾆﾔﾆﾔしていただけるよう頑張ります!!() (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - NORTHさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!やっぱり振り回すだけじゃアレかなって思ったんで()そう言っていただけて嬉しいです!! (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひだか | 作成日時：2017年12月27日 19時
