姉日記 ページ35
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ｶﾞﾁｬﾘと扉を開け、姉ちゃんの部屋を見回す。
"本を貸して欲しいから部屋入ってもええ?"なんて聞けば、二つ返事で了承を得た。
あまり部屋に入ったことのない姉ちゃんの部屋。汚いから、なんて言っていたけど綺麗やんけ。
扉を閉め、本棚へと直行する。別にやましい事なんてあるわけないやろ。
綺麗に整頓された本を眺め、自分の読みたい本を探す。姉ちゃん本を選ぶセンスはええんや。漢字読めてへんけど。
これにするか、とSFファンタジーの本に決め、本棚から引っ張る。ｷﾞﾁｷﾞﾁに詰めてあるから、中々出てこない。
「詰めすぎやろ…ｯうわ、」
やっと取り出せたと思えば、同時に何冊か本が落ちた。落ちてきたのはﾋﾟﾝｸと白の他より少し大きい本。それを手に取り、表紙を見る。
「Diary…。日記?」
ﾋﾟﾝｸの本は少し新しい感じで、白は少し前くらいの物だろうか、ちょっと色褪せている。
日記が入っていたであろう場所を見上げると、右から黒、赤、緑、青…と並べてあった。
視線を日記の表紙へと戻す。…少しくらい見てもええよな。好奇心旺盛の一般男子やから仕方ないよな。勇者やしな。
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗと日記を開くと、姉ちゃんらしい字で書かれていた。
[○月×日
今日はシャオロンがなんか泣いてたなぁ。可愛すぎて抱き締めてしまった。シャオちゃんがもう不安になりませんように。
今日一番可愛かったのはシャオちゃんだ。]
[□月▽日
今日はなんとあのグルッペンが抱きついてきた!!煙草吸ってたから油断してた。可愛かったなぁ。閉め出されそうになったけど。
今日一番可愛かったのはグルちゃんかなぁ。]
…とか。ほぼ弟の事しか書いてへんやんけ。
日記の最後には今日一番可愛かった弟の名前を書いているようで、結構全員が多かった。最後の所をずっと見ていると、ある事に気付く。
…トントンと言う四文字が、少ない。
…いやいやいや、何思っとんねん俺。高3の男子が何思っとんねん。可愛いなんて思われても困『何してんの??』…!!
「ね、姉ちゃん…」
「…それ私の日記じゃん。読んでたの?」
扉に寄り掛かりｼﾞｯとこちらを見据える姉ちゃん。ﾀﾗﾘと冷や汗が流れた。なんとかして言い訳をしなければ。
「…な、何でおんねん…」
「何でって、本を取るのに10分以上も時間掛からないでしょ。それもアンタに限って。」
やっと出た声がこれだ。勿論すぐ姉ちゃんに論破されたが。
"別に良いけどね。"と姉ちゃんは俺を残して戻っていった。俺はそのまま立ち尽くしたままだった。
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ハムぷー(プロフ) - 続きはまだかァァァァァァァ！！！！！！！ (2019年3月5日 22時) (
レス) id: e1b13f536c (このIDを非表示/違反報告)
@Akane.Per_1945:小説執筆中 - ロボロとシャオちゃんちょっと持って帰りますね( (2018年5月27日 8時) (レス) id: 36a89c900f (このIDを非表示/違反報告)
おじゅん(プロフ) - いつも更新お疲れ様です！！すごく大好きです…！読んでる時も、読み終わった時も心が暖かくなって本当に素敵です！応援してます！ (2018年5月2日 23時) (レス) id: bb3fd5cea6 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - ひよのさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!もっとﾆﾔﾆﾔしていただけるよう頑張ります!!() (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - NORTHさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!やっぱり振り回すだけじゃアレかなって思ったんで()そう言っていただけて嬉しいです!! (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひだか | 作成日時：2017年12月27日 19時
