続 ページ33
「おい。」
「うわ来た。チェンジ。」
「折角来てやったのになんやその態度。」
無愛想な声で話しかけてきた人物を見据える。
ｷﾗｷﾗと輝く金色の髪。整った顔。吸い込まれそうな紅い瞳。
いつもならなんとも思わないが、今だけは腹立つ。とても。
ｼﾞﾛｼﾞﾛとグルッペンを見ていて、私はあることに気付いた。
「…ねぇ、私の傘は?何で今グルッペンが持ってるのしかないの?」
「ん、あぁ、お前と相合い傘をしようと思ってな。」
「確信犯め。チェンジ。」
「断る。」
ﾆﾀﾘと笑うグルッペン。コイツ、根性腐りきってやがる。叩きのめしたい。
当然、グルッペンは私が隣を歩くことが嫌いなのを知っている。勿論理由も。
「ほら帰るゾ。片方持ってやるから貸せ。」
「うわ何なの。優しいのか優しくないのか意味わかんない。」
「さっさと入れや。」
ｸﾞｽﾞｸﾞｽﾞと入りたがらない私を無理矢理引き入れる。普通の女の子ならここでﾄｩﾝｸしていただろうが、生憎私はそうならない。
「おい何でそんなに端っこに行くんや。濡れるやろ。」
「良いでしょ。さっさと帰ろうよ。」
「お前が嫌がったんやろうが!!」
「アンタ以外だったならもっと喜んで帰ってたわ!!」
ｷﾞﾘｷﾞﾘと睨み合う。が、私はここで言い合いをするべきじゃなかったと気付く。
何故ならそれは、
「え…なにあの人…あのイケメンと帰れるだけで良いじゃん…何様?」
「使用人なのに迎えに来てもらっただけでもありがたいと思わないのかな…」
通行人がもれなく全部グルッペンの味方となっているからだ。
違います姉です。
聞こえるように言わないでください。姉です。
グルッペンもさっきの話が聞こえたのか、勝ち誇った顔…違うな、めっちゃ笑い堪えてる。肩震えてんぞクソが。
「もう嫌…だからチェンジって言ったじゃん…ゾムじゃなくてもいいからチェンジして欲しかった…」
「ほう、ならコネシマは?」
「金髪の上にサイレンシマだから嫌。アンタの次に注目集めんのよ。」
ホントにサイレン並に煩いから。それと違ってゾムは静かにしてくれるしフード被ってるから顔見えにくいから楽なのよ。
たまに走って置いていくから意味無いんだけど。
「…ねぇグルッペン?わざとゆっくり歩いてない??」
「そんなことないゾ?脚の短いお前の為に歩幅を合わせてるだけだ。」
「嘘な上にｻﾗｯとディスるよね。腹立つ。」
人の目もあるので迂闊に手も出せない。もうちょっと早く歩けとせがんでも、ゆっくりと歩くグルッペンがホント腹立つ。ﾆﾔﾆﾔすんな。
地獄よ、早く終わってくれ。
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ハムぷー(プロフ) - 続きはまだかァァァァァァァ！！！！！！！ (2019年3月5日 22時) (
レス) id: e1b13f536c (このIDを非表示/違反報告)
@Akane.Per_1945:小説執筆中 - ロボロとシャオちゃんちょっと持って帰りますね( (2018年5月27日 8時) (レス) id: 36a89c900f (このIDを非表示/違反報告)
おじゅん(プロフ) - いつも更新お疲れ様です！！すごく大好きです…！読んでる時も、読み終わった時も心が暖かくなって本当に素敵です！応援してます！ (2018年5月2日 23時) (レス) id: bb3fd5cea6 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - ひよのさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!もっとﾆﾔﾆﾔしていただけるよう頑張ります!!() (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
ひだか(プロフ) - NORTHさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!やっぱり振り回すだけじゃアレかなって思ったんで()そう言っていただけて嬉しいです!! (2018年4月5日 1時) (レス) id: e13a110696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひだか | 作成日時：2017年12月27日 19時
