(39)' ページ39
(41)'
動物園に着いてあちこちを回る俺ら。
「すごい！としみつくん！猿いる猿！」
子供みたいにはしゃぐAを追っかけながら走る俺。完全に恋人とかより親子。
でも何かAが自分の中の芯に響いたらしいものがあると咄嗟に写真を撮り出す
写真を撮る姿は美しい。ファインダーを覗いてその最高の一瞬を切り取る
「あ、これいい感じじゃない？」
そう言って見せてくる写真は本当にいいタイミングをとらえてる。
例えば鳥が羽ばたく瞬間とか、熊があくびをしているすっごい顔とか。
そんなAを見ているのが幸せでたまらなくて、俺はどっちかというとAの姿を撮っていた
「としみつくん、私は展示されてる動物じゃないんだけども！」
そう俺に訴えかけるA
「ごめんごめん、真剣な顔素敵だなぁって」
「眉間にしわ寄っててブッサイクだから撮らないでよ」
もー、と怒るけど実際さそんなことないしむしろそのシワさえも可愛いんだけど。
しばらく２人で動物たちを撮っているといきなりAが俺の目の前で立ち止まる
「あ、としみつくん」
「ん？」
返事をすると俺の方向なんか見ずに一直線で何かの展示に走り始める
「おいおいおいおいまじかよ」
焦って追っかけて見ればAはキリンの前で立ち止まってカメラを構えていた
「まつげ長〜い、としみつくんだ」
「いや、そういうことかよ」
「としみつくん撮りたいからこっち見て〜」
そう言いながらキリンに話しかけるA。本物はこっちにいるんですけども…
「こいつはとしみつじゃないってば」
「んーん、としみつくんなの。短足なところとか」
「気にしてるからやめて…」
俺が拗ねるとごめんごめん、と笑って謝るA。やばい、好きだその笑顔。
そのあと昼になって、行く途中でコンビニで買ったおにぎりを2人でベンチで頬張る
「あ、カラスに注意だって」
Aの視線の先を見れば、赤い看板に大きな文字で「カラス出没注意」とでかでかと書かれていた
「カラス…?」
「わ、」
Aが低い声で驚きの声をあげたと思ったら3匹が一斉に襲いかかってAと俺のおにぎりを奪い去っていった
「そんなことある…?」
「あるんだね…」
良くないことのはずなのに、Aといるとそんなことも許せてお互い気づけば大笑いしていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 651人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
渚(プロフ) - 「」の前に名前つけてくれると読みやすいです！お話はすごくよくて大好きです！東海オンエアも、もっと好きになりました！！ (2018年4月26日 12時) (
レス) id: b9e4ac9f31 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - とても面白いです(⊃-^)ﾎﾛﾘﾝ こんなに話も文も書けるとか本当にすごいです。(T_T) (2018年2月26日 18時) (レス) id: 79b287e614 (このIDを非表示/違反報告)
oss.2(プロフ) - さこさん» こんばんは、返信が遅れてしまい申し訳ありません(;_;) コメントありがとうございます。どうしても主人公を３人すべてと結ばせたかったので無理やりそうしてしまいました(;_;)ありがとうございます、更新頑張ります (2017年8月21日 22時) (レス) id: e9a15ad6af (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - こんばんは☆誰落ちになるんだろう…///とドキドキしながら、拝見してましたが…まさかの3パターン落ちになるとは…(*≧∀≦*)これからも更新楽しみにしてます☆ (2017年8月20日 21時) (レス) id: 8ba320eacd (このIDを非表示/違反報告)
oss.2(プロフ) - さこさん» コメントありがとうございます。こんな駄作・駄文を読んでいただいているなんて本当に感謝感激です。なるべく更新頻度は崩さないように頑張りますのでよろしくお願いします(;o;) (2017年8月15日 15時) (レス) id: e9a15ad6af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：oss_2 | 作成日時：2017年8月12日 2時
