俺の好きな人には好きな人がいます

ー４ ページ4

四宮「A？」


『あ、はい。』


四宮「大丈夫か？今日飛ぶんだろ？」



シノさんは俺の顔を覗き込んできた。


ち、ちっか…


内心かなりドキドキしているが、俺はどうにか平常心を保った。



『大丈夫ですよ。春田みたいなヘマはしません。これでもプロですから。』


四宮「そうだな。Aは失敗しないな。」


春田「俺はこれからもするみたいな言い方…」


『実際そうだと思うけど？じゃあ、俺もこれで…』



道中俺を見ているCAに少し笑顔を振りまきながら、黒澤キャプテンを追いかけてシノさんと春田のもとを離れた。



成瀬「本当にAさんって、自分の気持ちあの人には見せませんよね。」


『成瀬…どこから出てきたんだ…』


成瀬「そこですけど？」


『ずっと見てたのか？』


成瀬「はい。一部始終。」



可愛い顔をしていつの間にか隣にいた副操縦士の成瀬。



成瀬「本当にAさんは平常心を保つの上手ですよね。」


『お前だけには言われたくない。』


成瀬「えぇ？そうですか？」


『やめろ。その無駄に可愛い顔腹立つ。』



俺も成瀬みたいな可愛い顔をしていたらシノさんに見てもらえたのだろうか…


いや…


シノさんのタイプは春田か。



成瀬「僕だったらそんな顔はさせないのに。」


『は？』


成瀬「いえ、なんでも…」



春田のことは邪魔だけど…


お願いします。


はやく2人がくっついてシノさんのことを諦めさせてください。


…何かと矛盾してるな。

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