俺の好きな人には好きな人がいます

ー２１ ページ39

Aside
部屋に戻るはずだったけど、途中で見えたテラスが気持ち良さそうだったので俺はテラスに出た。



『ﾊﾊｯ…』



成瀬はシノさんに言っていたことは分かっている。


分かってはいるけど…



『楽かぁ…』



それを言われた時、俺でも驚くぐらい動揺してしまった。


シノさんと俺は一緒。


誰を好きかっていうことが違うだけで…


俺とシノさんの立場は今一緒だから。


シノさんが密かに何を抱えているかは分からないけど…



成瀬「A…さん…」


『あ、成瀬。』


成瀬「ここにいらっしゃったんですね。」


『まぁね、ここ気持ち良さそうだったから。』


成瀬「あの…さっきはすみませんでした…」


『別に良いよ。気にしてないことは無いけど、成瀬が言ったことは確かに事実だし。…こっちにおいで。』


成瀬「はい。」



俺は自分が座っているソファーの横を叩いて、成瀬に横に来るように促した。

ー２２→←ー２０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す