エピソード3 ページ4
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「お疲れ様です」
「…」
安定の無視。まぁいいけど。
今日はとても最低な一日だった。
雨に打たれながらそう考える。
駐車場まで少し遠いので、とりあえず近くの喫茶店で、面接に持っていく履歴書を済ませる。
「学歴……むず」
正直、弱井トト子をいじめたことしか、
高校時代に思い出はなかった。
修学旅行とかは、友達がいなかったから陽キャ達のところの班に行かされるし、ロクな思い出がない。
ただ、私が1番印象に残っていることは、
私が完璧すぎた、と思うところだろうか。
必死で努力したし、あの時の私が一番輝いてたと思う。
あれもダメ、これもダメ、と書き直していくとだんだん紙がヨレヨレになっていることが分かる。
なんだか昔の私みたいで嫌気が走る。
気分もあまり優れない私は今日はもう、履歴書を片付け、駐車場に向かった。
「はー………もう、面接とかしたくない」
そんなことを思っていると、あっという間に駐車場に着いた。
「信号大丈夫かな」
そんな呑気なことを言っていると、
夜道を歩いている、松野おそ松達が見えた。
ちゃんと松野トド松もいるようだった。
じゃれあっている成人男性の、戯れを見ながら信号を待った。
だんだん家が近くなってきたのと同時に眠気が襲ってきた。絶対寝ちゃうやつだ、これ。
今は運転中と言い聞かせ、自分の家までずっと眠たいのを我慢していた。
家に着くと、眠気はうそのように消えていた。
ちょっとだけ、腹が立った。
「何が謝れだよ、誰が謝るかってんだ。ボケが」
思わず、汚い口調になってしまった。
急に出てきた言葉がそれだった。
きっと、ストレスが溜まってるんだ。
早速ベットに向かった。
「明日店荒れてないといいな…」
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作者名:サラダ | 作成日時:2023年5月7日 18時